●この記事のポイント
HiClub株式会社が提供するAI創作コミュニティアプリ「SynClub」が、Google Cloudとの共同イベントを2026年3月19日、Google Japan渋谷本社にて開催。日本初となるプラットフォーム上で直接30秒以上のAI生成アニメーション短編動画を制作できる新機能『アニショート』を発表した。
「好きなキャラクターと話せる」そんなAIチャットアプリとして累計約150万ダウンロードを誇るSynClub(シンクラブ)が、今度はアニメ制作ツールとして新たな進化を遂げた。HiClub株式会社が提供するこのAI創作コミュニティアプリは、2026年3月19日、Google Cloudとの共同イベント「SynClub × Google Cloud AIクリエイターイベント」をGoogle Japan渋谷本社にて開催。ブラウザ版の新機能『アニショート』を発表した。
アニメ制作といえば、これまでは絵コンテ・作画・声優・BGMと、膨大な工程と人手が必要だった。それが今や、ブラウザを開いてプロンプトを打つだけで、1人のクリエイターが2時間で本格的なアニメーション作品を完成させられる時代が来ようとしている。会場には第一線で活躍するAIクリエイターが集結し、その可能性を目の当たりにした一夜となった。
本記事では、イベントの全貌と登壇者たちの言葉を通じて、AIが切り開くクリエイティブの新時代をレポートする。
●目次
イベントの大きな目玉となったのが、SynClubブラウザ版の新機能『アニショート』の発表だ。
SynClubはAIキャラクターと会話・通話できる創作コミュニティアプリだ。ユーザーが自分好みのオリジナルキャラクターを作り、そのキャラとチャットしたり、物語を作ったりできる。ユーザーの約80%がクリエイター層という、アニメ・VTuber・同人創作を愛するコミュニティが集まるプラットフォームで、「画像生成」から「数秒の短尺動画」へと進化を重ねてきた。アニショートはその次の一手、本格アニメーション制作の領域への参入だ。
AIで動画を作ろうとすると、避けて通れない問題があった。カットが変わるたびにキャラクターの顔や髪型が崩れていく「キャラクター崩壊」だ。さらに声・BGM・映像はそれぞれ別のツールで作って組み合わせる必要があり、複数のソフトを使いこなせるプロでなければ本格的な作品の完成は難しかった。
アニショートはこの2つの壁を一気に解決した。まずキャラクターの正面・横・後ろの3方向から見た「3面図」を生成し、AIに記憶させる。前髪のカーブひとつに至るまで、カットをまたいでも同じキャラクターが維持される独自の「キャラクター記憶バンク」技術だ。
ストーリー生成・キャラ設定・カット割り・音声・BGMまで、アニメ制作に必要なすべての工程がブラウザひとつで完結する。説明にあたったHiClub株式会社の大河内卓哉氏は、こう語る。

「まず3面図を生成してAIに記憶させることで、前髪のカーブひとつに至るまで、カットをまたいでもキャラクターの一貫性が保たれます」