『桜の護王』14.鳴滝(4)アップ。(個人サイ...
「おお、おお、どうか里が永遠でありますように!」
一際大きな唱和が上がって、外の『読み上げ』が終わったらしい。
「よし、聞いた!」
明らかに康隆のものと思わ...
一際大きな唱和が上がって、外の『読み上げ』が終わったらしい。
「よし、聞いた!」
明らかに康隆のものと思わ...
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登録日 2016.11.09 01:36
『アシュレイ家の花嫁』5.吊られた男 アッ...
夜がまたやってくる。
マースは強ばった顔でベッドに腰をかけたまま、正面のドアを見つめている。
固く閉ざされたドアの向こうには、マースのデスクの置かれている...
マースは強ばった顔でベッドに腰をかけたまま、正面のドアを見つめている。
固く閉ざされたドアの向こうには、マースのデスクの置かれている...
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登録日 2016.11.07 21:49
『桜の護王』14.鳴滝(3)アップ。(個人サイ...
『読み上げ』の声は朗々と響き渡っている。暗闇の中を影のようにひた走る護王は近づいてくる大石に次第に険しい顔になっている。
「里が永遠にありますように!」
「里...
「里が永遠にありますように!」
「里...
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登録日 2016.11.07 21:49
『アシュレイ家の花嫁』4.死神 アップ。
柔らかな香りがする。
太陽に温められた生き物の匂い。豊かな血の通う命の匂い。
見開いた目に光が弾け、眩しさに目を閉じた。視界に一瞬真っ黒な髪が一筋二筋過っ...
太陽に温められた生き物の匂い。豊かな血の通う命の匂い。
見開いた目に光が弾け、眩しさに目を閉じた。視界に一瞬真っ黒な髪が一筋二筋過っ...
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登録日 2016.11.07 01:06
『桜の護王』14.鳴滝(2)アップ。(個人サイ...
病院の片隅で嵯峨と貴司が向かいあっている。嵯峨は緊張して震えながらそれでも貴司をまっすぐに見ている。やがて思いつめたように貴司に向かって嵯峨が話し出す。「大西...
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登録日 2016.11.07 01:06
『アシュレイ家の花嫁』3.恋人 アップ。
「ん…」
ころん、と芽理はベッドの中で寝返りを打った。
部屋に差し込む淡い月光に陶器製の人形が両端を支えている古風な時計を見やって、夜の11時を過ぎたばかりだ...
ころん、と芽理はベッドの中で寝返りを打った。
部屋に差し込む淡い月光に陶器製の人形が両端を支えている古風な時計を見やって、夜の11時を過ぎたばかりだ...
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登録日 2016.11.05 22:19
『桜の護王』14.鳴滝(1)アップ。(個人サイ...
下に下に、ときおを胸に洋子はどんどん降下していく。さっきよりも数倍速く落ちていく。
自分の体から細かな霧のように光が背後に尾を引いて流れていくのがわかる。
「...
自分の体から細かな霧のように光が背後に尾を引いて流れていくのがわかる。
「...
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登録日 2016.11.05 22:18
『アシュレイ家の花嫁』2.隠者 アップ。
『親愛なる鏡子へ
アシュレイ家に来て、もう6日です。
こちらでも、気候はこれから寒くなっていくそうですが、今は多少涼しいぐらい、アシュレイ家を囲む森と湖がな...
アシュレイ家に来て、もう6日です。
こちらでも、気候はこれから寒くなっていくそうですが、今は多少涼しいぐらい、アシュレイ家を囲む森と湖がな...
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登録日 2016.11.04 21:23
『桜の護王』13.磐座(2)アップ。
かちん。
鳥居をくぐると、洋子の体の奥で三つ目のスイッチが入った音がした。
見えている光景がより現実味を増し、歩いている感覚も冷んやりとした空気の感触もは...
鳥居をくぐると、洋子の体の奥で三つ目のスイッチが入った音がした。
見えている光景がより現実味を増し、歩いている感覚も冷んやりとした空気の感触もは...
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登録日 2016.11.04 21:21
『アシュレイ家の花嫁』1.審判
「どうしてよ!」
芽理は思わず口走った。混乱して引いていた血が、一気にうなりをあげて戻ってきつつあった。
「どうして、私が『あいつ』の花嫁にならなくちゃならな...
芽理は思わず口走った。混乱して引いていた血が、一気にうなりをあげて戻ってきつつあった。
「どうして、私が『あいつ』の花嫁にならなくちゃならな...
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登録日 2016.11.04 00:37
『桜の護王』13.磐座(13)アップ。(個人サ...
「おとうさん」
行雄、と呼ばれたのは日高貴司の父親なのだろう。疲れた声で相手のことばを遮った。
「僕にはうまく言えない、けれど、それは何か、どこかが間違ってい...
行雄、と呼ばれたのは日高貴司の父親なのだろう。疲れた声で相手のことばを遮った。
「僕にはうまく言えない、けれど、それは何か、どこかが間違ってい...
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登録日 2016.11.04 00:36
『アシュレイ家の花嫁』《プロローグ》
『ありえないもの、廃虚に立つ青き虹』
「おっはよ!」
背後から明るい声が弾んで響き、紫陽芽理は笑顔になって振り返った。
「おはよ」
「聞いた? 『お客...
「おっはよ!」
背後から明るい声が弾んで響き、紫陽芽理は笑顔になって振り返った。
「おはよ」
「聞いた? 『お客...
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登録日 2016.11.02 12:03
『桜の護王』13.磐座(12)アップ。(個人サ...
(わ、あ、あ、あ……あ…え?)
凄まじい落下の合間、一瞬夢を見ているように視界を掠めた光景から、洋子は一気に暗闇の中へ引き戻された。
「大丈夫でしょう?」
と...
凄まじい落下の合間、一瞬夢を見ているように視界を掠めた光景から、洋子は一気に暗闇の中へ引き戻された。
「大丈夫でしょう?」
と...
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登録日 2016.11.02 11:27
『古城物語』 9.エンディング 最終話アッ...
船は滑るようにラインの川面を進んで行く。風が少し冷たい。両岸に次々広がる美しい自然と古城や廃墟に、船の中から歓声とも溜め息ともつかぬものがあがる。
「凄いな」...
「凄いな」...
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登録日 2016.10.30 21:49
『古城物語』8.レクイエム アップ。
瞬間、何を考えたかと言えば、周一郎を深く抱え込めば針は俺にしか刺さらないんじゃないかと嬉しくなり、それでも俺の体を貫いてしまえばやっぱり突き刺さっちまうんじゃ...
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登録日 2016.10.29 03:05
『古城物語』 7.迷宮 アップ。
ハインツはさっきから落ち着きなく、部屋の中を歩き回っている。周一郎が攫われたと騒ぐ俺に、マリーネが機転を利かせて呼んでくれたのだ。
今、屋敷中を彼の部下が徹...
今、屋敷中を彼の部下が徹...
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登録日 2016.10.27 23:36
『古城物語』 6.碧緑の間 アップ。
翌日も、周一郎の容態ははかばかしくなかった。
「あっと、ダンケ、マリーネ」
朝食を持って来てくれたマリーネが、にこりと邪気のない笑みを見せる。
(やっぱり誰...
「あっと、ダンケ、マリーネ」
朝食を持って来てくれたマリーネが、にこりと邪気のない笑みを見せる。
(やっぱり誰...
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登録日 2016.10.25 23:48
『古城物語』 5.猫は考える アップ。
「凄まじいことになっちまったなあ」
俺は溜め息まじりに呟いた。
陽射しは相変わらず明るく、緑豊かな城の庭園に満ちている。深緑の垣が芝生を幾重にも切り、色鮮や...
俺は溜め息まじりに呟いた。
陽射しは相変わらず明るく、緑豊かな城の庭園に満ちている。深緑の垣が芝生を幾重にも切り、色鮮や...
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登録日 2016.10.24 22:14
『桜の護王』13.磐座(1)アップ。
石の床をすり抜けて洋子はどんどん深みに沈んでいった。
始めは横たわっていたが、そのうち何者かの柔らかな手でゆっくりと向きを変えられて、地面の中心に向けて垂直に...
始めは横たわっていたが、そのうち何者かの柔らかな手でゆっくりと向きを変えられて、地面の中心に向けて垂直に...
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登録日 2016.10.24 22:13
『古城物語』 4.天使死す アップ。
バランスの取れた十分な朝食がすむと、俺は玲奈に誘われ、城の上に上がった。
周一郎は部屋で仕事があると言って来ていない。
「……と…」
吹きつけた風にジャンパ...
周一郎は部屋で仕事があると言って来ていない。
「……と…」
吹きつけた風にジャンパ...
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登録日 2016.10.24 00:38