夏姫の忍

北条氏康の次女夏は、世間知らずの我儘な姫だった。家のために己を捨てるのが当たり前の戦国時代。その時代の普通が、夏には耐え難かった。
輿入れを命じられたある日の晩、夏は悪心に誘われるまま小田原城から出奔した。

ほんの少し、自由を堪能したら帰城する心づもりではあった。
だが、父氏康が護衛を命じた風魔、室生花月に淡い恋心を抱くようになりーー

身分を越えた二人の恋物語。
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