徒然怪奇譚~恋と怪奇と春の花~
『スミレのような人』
それが、始めて会った時、彼女に抱いた印象だった。
真夏日のこと。オープンキャンパスで運営の手伝いをしていた、大学一年生の七瀬俊は、おとなしげな雰囲気を纏った女子高生、上川渚と出逢う。その切っ掛けは、どちらもこの世ならぬ存在――幽霊が見えること。
そうして出来上がった縁は、途絶えることなく二人を繋げ続け、時に怪奇を呼び込み、時に幸せをもたらしながら、人生に華を添えていく。
これは、そうして始まった、少し奇妙でちょっぴり怖い、徒然なる怪奇譚の断片である。
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