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ディアの気持ち
しおりを挟む「ディア、俺のことどう思ってるんだ?」
「どうとは?」
「好きとか嫌いとか、愛しいとか憎らしいとか。」
「その4択は難しいな。」
「一つを選ばなくてもいいし、それ以外でもいい。教えてほしい。」
「ユーリは我の唯一。我はこんなに好きなのにユーリはいつも涼しい顔をしてるから少し腹が立つ。」
「好き?」
「何度も言わせるな。好き、だ。
愛しい。ユーリも早く我を好きになれ。」
なんだ。もっと早く聞けばよかった。
ディアは俺のことが好きなのか。愛しいのか。
「ディア、好きってSay」
「ユーリはずるい。Command使うなんて。我が逆えないって知ってるくせに。」
「言えないの?言えたらご褒美あげる。」
「言える。好き。ユーリのこと好き。何度も言えばユーリは我のこと好きになってくれるのか?」
「ディア、Good boy」
いつも通りディアを抱きしめて髪を撫でる。
そして、今日はディアの赤い唇にキスをした。
「なっ!!」
「ディア、俺はもうとっくにディアのこと好きだよ。愛しくて仕方ない。」
「本当?我は魔王なのに?絶対に好きになってもらえないと思っていた。」
「俺も。ディアはきっと長く生きるんだろ?初めて会った日に500年生きていると言っていたし。俺は頑張ってもあと50年くらいしか生きられないから。すぐに死んでしまう俺なんかは対象外なのかと。」
「ユーリはそんなの心配することない。側にいてくれると言った時から不老の魔法をかけているからな。」
「そうだったのか。ディアありがとう。好きだよ。」
「ユーリ、我も。」
「我も何だ?Say」
「好き。」
そんなに照れて、瞳が揺れて今にも涙が溢れそう。可愛いなぁ。
「ちゃんと言えて偉いね。Good boy」
「うん。ちゃんと言えたからご褒美、もっとほしい。」
「おねだり?」
「今日のユーリは意地悪だ。好きなんだからキスしたい。あんな触れるだけのキスじゃ足りない。想いが通じても片想いみたいで苦しい。待つけど、待てるけど・・・。」
ディアは俺のこと、本当に好きなんだな。
とうとう涙が溢れてしまったディアを抱きしめて、髪を撫でながらずっとGood、Goodと繰り返し言っていたら、いつの間にかディアがふにゃふにゃになってた。
「おねだりいっぱいしていいよ。甘えていいよ。ディアにならおねだりされたいし甘えられたい。」
「うん。」
「ん、、、ぁ、、はぁ、、んん、、」
唇を重ねて、唇の隙間から舌を滑り込ませる。
歯列をなぞって上顎を撫でていると、吐息が漏れてディアの舌が絡んできた。
舌先を掴まえてジュルッと吸うと、ディアはビクッと震えた。
もしかして、イッたのか?
感度よすぎ。
「ディア可愛すぎ。
あれ?そういえば牙は?」
歯列をなぞった時に牙の存在は確認できなかった気がする。
「ユーリを怪我させたくないから牙は引っ込めた。」
「ディア・・・好きだよ。大好きだよ。」
牙って引っ込められるんだ。それより、ディアが優しすぎる。魔王ってこんなに優しいの?こんなに気遣いできる奴なの?
人間よりずっと優しい。
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