灰冠の誓約ー復讐の策士は第三王子を皇帝に導くー
帝国の至宝と謳われた若き騎士アレイシュが、戦地で非業の死を遂げて5年。
親友を失い、実母をも毒殺された第3王子マルクは、無欲で無気力な王子を演じながら、皇宮という名の檻で静かに牙を研ぎ続けていた。
そんなマルクの前に、焼け爛れたような掠れた声を持つ謎の軍師・ブライが兄・第2王子の参謀として現れる。
圧倒的な知略で汚職貴族を『情報の蟻地獄』へ突き落とし、冷酷に破滅させていくその男。マルクは育ての母を守るため、かつての純粋さを捨て、この不気味な軍師と手を組み、嘘で塗り固められた帝国への反旗を翻す。
だが、復讐の盤面を進めるほどに、不可解な「矛盾」が浮き上がる。
――当代随一の才気を持っていたアレイシュは、なぜあの日、無様に陥れられたのか。
――誰が、どのような『設計図』を描き、彼をあの場所へ誘い出したのか。
これは聖域を捨てた王子と謎を抱えた軍師が、帝国の深淵に眠る巨大なパズルを解き明かし、兄王子たちとの後継者争いを経て玉座を焼き尽くすまでの凄絶なる宮廷復讐劇。
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