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half moon
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ワタシを酒の肴にした同窓会は大いに盛り上がり、二次会も殆どの人が参加した。
予想通り、みんながワタシに好奇の目を向けて質問攻め、先生まで加わってあまり居心地の良い空間じゃなかったので、詳細は割愛します。
日付が変わる頃、ようやくお開きとなり、そこで解散となった。
家の方向が同じ水谷とワタシはほろ酔い気分で一緒に歩いて帰った。
「西村、今日はごめんな。」
「ん?何が??」
水谷が少し気まずそうにワタシに言った。
「みんな、お前のことを面白がって質問責めでさあ
イヤな気持ちにさせちゃったなあって。」
「ううん。
まあ、ワタシの事で盛り上がってくれたんだから、それはそれでよかったよ。
これは本心だよ。」
「だといいんだけど」
「水谷も幹事ご苦労様」
「あ、ああ。別に大したことしてねーけど。」
「でも、やっぱり土田花梨て、美人に成長したよね。
子供の頃美少女だったら大人になっても美人になるんだ。」
「金子悠奈にはちょっとガッカリしたけど。」
「水谷、金子のこと好きだったもんねー」
からかってやると、水谷は顔を赤らめた。
「アレだよ、子どもんときの気持ちとか思い出って補正入っちゃってるし、よくよく考えると、そんなもんだろ。
土田が例外なだけで。
それに…」
「?」
「今日来てた中で、お前が一番美人だった。」
「えーっ、何よ、褒め殺し?」
「ちがうよ。客観的に見てな」
水谷はバツの悪そうな顔でそう言うと、俯いてしまった。
「ありがとう。素直に嬉しいよ。」
「西村、オマエ
これからずっと女として生きてくんか?」
「うーん
そうだね。変身願望っていうか、軽い気持ちからニューハーフになってみたものの、案外自分に合ってたっていうかね
それにね、けっこうな期間女性ホルモンの注射してて、もう男に戻って生活するってわけにはいかないのよ。」
「じゃあ、気持ち的にはまだ男なんか?」
「それもどうなのかよくわかんない。
今は男の人の方が好きだし、女性としたいって気も全然起きないしね。」
「へえ」
「でも、それってニューハーフになってからなのよ。
地元にいたときはフツーに女子が好きだったんだからね」
「…」
水谷はしばらく黙って、何やら考えるような仕草をしていたかと思うと、歩くのをやめて、ワタシをいきなり抱きしめた。
深夜で周囲には誰も歩いてなかったけど、大胆なその行動に、ワタシはビックリしてしまった。
「み、水谷」
水谷は構わず、ワタシにキスしてきた。
ダメだ、しちゃいけない!拒絶しなきゃ!って頭に浮かんだけど、ワタシの悪い癖の、酔うとエッチになり貞操感の欠如が顕著になるという特徴が思いっきり出てしまい、水谷の唇を受け入れちゃった。
それも舌を絡めたハードなやつを…
その後、水谷はワタシの手を握り、そのまま駅の近くにあるラブホテルに入った。
ワタシも抵抗しなかった。
予想通り、みんながワタシに好奇の目を向けて質問攻め、先生まで加わってあまり居心地の良い空間じゃなかったので、詳細は割愛します。
日付が変わる頃、ようやくお開きとなり、そこで解散となった。
家の方向が同じ水谷とワタシはほろ酔い気分で一緒に歩いて帰った。
「西村、今日はごめんな。」
「ん?何が??」
水谷が少し気まずそうにワタシに言った。
「みんな、お前のことを面白がって質問責めでさあ
イヤな気持ちにさせちゃったなあって。」
「ううん。
まあ、ワタシの事で盛り上がってくれたんだから、それはそれでよかったよ。
これは本心だよ。」
「だといいんだけど」
「水谷も幹事ご苦労様」
「あ、ああ。別に大したことしてねーけど。」
「でも、やっぱり土田花梨て、美人に成長したよね。
子供の頃美少女だったら大人になっても美人になるんだ。」
「金子悠奈にはちょっとガッカリしたけど。」
「水谷、金子のこと好きだったもんねー」
からかってやると、水谷は顔を赤らめた。
「アレだよ、子どもんときの気持ちとか思い出って補正入っちゃってるし、よくよく考えると、そんなもんだろ。
土田が例外なだけで。
それに…」
「?」
「今日来てた中で、お前が一番美人だった。」
「えーっ、何よ、褒め殺し?」
「ちがうよ。客観的に見てな」
水谷はバツの悪そうな顔でそう言うと、俯いてしまった。
「ありがとう。素直に嬉しいよ。」
「西村、オマエ
これからずっと女として生きてくんか?」
「うーん
そうだね。変身願望っていうか、軽い気持ちからニューハーフになってみたものの、案外自分に合ってたっていうかね
それにね、けっこうな期間女性ホルモンの注射してて、もう男に戻って生活するってわけにはいかないのよ。」
「じゃあ、気持ち的にはまだ男なんか?」
「それもどうなのかよくわかんない。
今は男の人の方が好きだし、女性としたいって気も全然起きないしね。」
「へえ」
「でも、それってニューハーフになってからなのよ。
地元にいたときはフツーに女子が好きだったんだからね」
「…」
水谷はしばらく黙って、何やら考えるような仕草をしていたかと思うと、歩くのをやめて、ワタシをいきなり抱きしめた。
深夜で周囲には誰も歩いてなかったけど、大胆なその行動に、ワタシはビックリしてしまった。
「み、水谷」
水谷は構わず、ワタシにキスしてきた。
ダメだ、しちゃいけない!拒絶しなきゃ!って頭に浮かんだけど、ワタシの悪い癖の、酔うとエッチになり貞操感の欠如が顕著になるという特徴が思いっきり出てしまい、水谷の唇を受け入れちゃった。
それも舌を絡めたハードなやつを…
その後、水谷はワタシの手を握り、そのまま駅の近くにあるラブホテルに入った。
ワタシも抵抗しなかった。
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