四十一歳、気づいたら異世界にいたのでスローライフをはじめます ~ひとりじゃパン一個も作れませんでした~
大庭稔(おおば・みのる)、四十一歳。自動販売機に飲み物を補充して回るルート配送の仕事を、十九年。家と会社を往復するだけの毎日で、スマホのメモに書きためた「いつかやりたいことリスト」――畑、薪ストーブ、ハンモック、犬――は、ひとつも叶っていなかった。
ある夕方、トラックを降りたら、そこは知らない村の丘の上だった。理由はわからない。帰り方もわからない。
「だったら、ここでやるか。スローライフ」
空き家を借りて、畑を耕して、自分ひとりで暮らすつもりだった。ところが塩は買えない、鍬は作れない、パンの焼き方も知らない。
ひとりで生きるつもりだったおじさんが、村の仲間と「ちょうどいい暮らし」を見つけるまでの一年間。
ある夕方、トラックを降りたら、そこは知らない村の丘の上だった。理由はわからない。帰り方もわからない。
「だったら、ここでやるか。スローライフ」
空き家を借りて、畑を耕して、自分ひとりで暮らすつもりだった。ところが塩は買えない、鍬は作れない、パンの焼き方も知らない。
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