祖父の部屋からセクシーなネグリジェ姿の女マッサージ師が飛び出してきて、「襲われた」と叫ぶ
よく通っていたリラクゼーションサロンのセラピスト、水野莉奈が、じいちゃんのロト7当選を知った途端、年末年始を俺の実家で過ごしたいと言い出した。将来は結婚も考えている、とまで言った。
前の人生の俺は、その言葉を信じた。
大晦日の深夜。莉奈は破れた薄い下着姿で、八十歳になるじいちゃんの部屋から泣きながら飛び出してきた。
「無理やりされた!」
その一言で、じいちゃんの人生は壊れた。
親戚や近所の人間から好奇の目を向けられたじいちゃんは、その場で倒れた。救急車を追って病院へ向かった親父も、凍った山道で事故を起こした。
二人とも、その夜に帰らぬ人になった。
その後、莉奈は「重蔵さんの子どもを妊娠した」と言い出した。子どもが生まれたら認知を求め、遺産についても争う――そんな話を持ち出し、裏で手を組んでいた親族と一緒に、何も分からなくなっていた俺を追い詰めた。
気づけば、じいちゃんが当てた一億円も、家も、ほとんど残っていなかった。
そしてもう一度目を開けたとき、俺は莉奈が初めて「実家に連れていって」と言った夜に戻っていた。
「大輔さん。今年の年末、私も一緒に行っていい?」
施術台の横で、莉奈が笑っている。
俺も笑った。
「いいよ」
前の人生の俺は、その言葉を信じた。
大晦日の深夜。莉奈は破れた薄い下着姿で、八十歳になるじいちゃんの部屋から泣きながら飛び出してきた。
「無理やりされた!」
その一言で、じいちゃんの人生は壊れた。
親戚や近所の人間から好奇の目を向けられたじいちゃんは、その場で倒れた。救急車を追って病院へ向かった親父も、凍った山道で事故を起こした。
二人とも、その夜に帰らぬ人になった。
その後、莉奈は「重蔵さんの子どもを妊娠した」と言い出した。子どもが生まれたら認知を求め、遺産についても争う――そんな話を持ち出し、裏で手を組んでいた親族と一緒に、何も分からなくなっていた俺を追い詰めた。
気づけば、じいちゃんが当てた一億円も、家も、ほとんど残っていなかった。
そしてもう一度目を開けたとき、俺は莉奈が初めて「実家に連れていって」と言った夜に戻っていた。
「大輔さん。今年の年末、私も一緒に行っていい?」
施術台の横で、莉奈が笑っている。
俺も笑った。
「いいよ」
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