婚約者は初めての恋をする。…迷惑なのでやめてください。
公爵家令嬢のリリアナには、生まれる前からの婚約者がいた。
第一王子のカールは、リリアナの幼馴染であり婚約者であり命綱だった。
カールにとってリリアナは、越さなければならない壁だった。
強い騎士に憧れているカールは、初めて剣術勝負をして負けた相手であるリリアナに、なんとしても勝ちたかった。
15歳になるまで、朝も昼も夜も夢の中でも、剣術とリリアナのことしか考えていなかったカールだったが、リリアナとの千敗目を前にして、剣術よりも気になるものが出来てしまった。
相手は、国内有数の回復魔法の使い手になることを期待され、学園に入学してきた、平民出身の男爵令嬢。
リリアナとは違い、小さくか弱い少女に、人生初めての恋をしてしまった。
「それがなにか?」
王家に入らなかったら命が危ないリリアナは、幼馴染の初めての恋を応援するわけにもいかず、とりあえず一刀両断にするのだった。
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