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魅惑の香り
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「リヒト···大丈夫か?」
今日は中を解す為の前戯にあまり時間をかけていない。二人の体液で濡れているとはいえ、荒々しくし過ぎてしまっただろうか、とアシュレイは少し心配そうに優しく声をかけた。
「······っ······ぅ······」
莉人は耐えるように短く呼吸をするだけで答えない。ただ、その吐息は苦しいだけではなく、淫靡な香りが混ざっていた。
奥深くまで飲み込んだまま動かない所為で、お腹いっぱいにアシュレイを感じる。
中を圧迫する質量を感じた瞬間、莉人の内壁は痙攣するように打ち震えた。
「やっ···ぁっ····あっ···」
ビクビクと躰を震わせる。
「リヒト···」
苦しいだけではなく、ちゃんと感じている事が分かったアシュレイは右手を前に伸ばし、濡れたシャツの上から指で胸の突起に触れた。
円を描くように胸の先端を撫でるように愛撫しながら、腰をゆっくり動かし始める。
「んうっ···あ···ぁっ···んんっ···」
時々、奥まで突き立てるように腰を打ちつけると同時に胸の尖りも指でキュッと摘み上げる。その度にしどけなく乱れ、快楽に浮かされた声が莉人の口をついて出た。
「リヒト···」
快楽に包まれ艶っぽく乱れる莉人の項に唇を落としながらアシュレイは愛おしそうに名前を囁く。
「俺だけの消えない印がつけれればいいのにな···」
「······つ···けろ···よ···」
莉人は喘ぎながら、途切れ途切れ言葉を発する。
「···リヒト?」
莉人は躰を捻らせアシュレイに視線を向ける。
「いっぱいにしろよ······お前の香りで···」
唇の端を上げて笑った莉人の表情は色情の香りを纏い、凄艷で見る者を魅了させた。
引き寄せられるように莉人の唇に深く口づけ、後ろから躰を重ね腰を揺らす。
腰を動かしながら重ねた唇の角度を何度も変え、莉人の口から溢れる喘ぎ声さえも奪うように貪った。
「んっ···んんっ···はぁ······あっ······ん···ぅっ···」
くぐもった声が、絡まる舌の動きに合わせて聞こえてくる。
アシュレイは莉人を快楽の絶頂へと誘うように、更に腰を激しく動かした。
「あっ···あ···アシュレ···もう···あっ···」
淫らに腰を打ちつけるアシュレイの動きに、狂いそうな快楽の波を感じた莉人は口づける余裕もなくなり、嬌声をあげる。
アシュレイも自身の限界が近かった。
「今度は一緒に···リヒト···」
アシュレイは莉人がより感じる部分を擦りつけながら最奥を責め立てた。
「あっ···はぁ···あぁっ······んうっ···イき···そ···アシュレイ···」
喉を仰け反らせ、中から沸き起こる快楽に身を委ねる。
リヒト···
もう俺以外の男の香りなんてつけさせない···
囁かれると同時に躰の奥に熱いものが注ぎ込まれるのを感じた莉人は、自身もビクビクと震わせながら精を放った。
❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇
「はぁ···」
机の上に積み上がった書類の山に囲まれながらルークはため息を吐いた。
押収した物に勝手に触れ、莉人に抱きつくといった不始末を起こしたにもかかわらず、処分が休日返上での書類仕事で済んだ事は喜ぶべきなのだろうが···。
ルークはじっと座って書類を作成する仕事が苦手だった。
これなら隊長に厳しい訓練に耐える方がマシだな···
ペンを持つ手が止まり、恨めしそうに終わりそうにない書類の山を見つめる。
「ルーク!ため息ついてないで、さっさと手を動かせよ!終わらないだろ!」
リディオがバンッと机を叩きながらジロリとルークを睨んだ。
「俺までとんだ迸りだよ···」
文句を言いながらもリディオはルークに付き合って書類を片付けていた。
「わ、悪ぃ···」
慌ててルークは書類に向き直った。
「リヒトは体調崩して暫く出て来れないんだから、その分も含めて取り掛からないと増える一方だからな!」
休んでる暇なんてないからな!とリディオはルークを嗜めように言った。
「分かってるって···」
ルークは首を竦めながら報告書を取りまとめていく。
「···にしてもリヒト、熱出したんだっけ?···そんな体調崩すような···」
事があったのだろうか、とルークは首をひねった。
熱に浮かされたように、ぼんやりとした意識の中、莉人に抱きついていたような気がするがあまり覚えていない。気づいた時にはソファーに横になり、腹部に痛みを覚えていた。
それを聞いたリディオは、部屋を莉人を連れて出ていく時の隊長の顔を思い出しながら、
「詮索してやるなよ···」
と、頬を引き攣らせながら小さく呟いた。
────────────────────
ここまで読んで下さりありがとうございました!
濡れた躰のままシタので風邪をひいてしまった莉人···。そのオマケの話しを少し書きます。もう少しだけこのお話しにお付き合い下さると嬉しいです
今日は中を解す為の前戯にあまり時間をかけていない。二人の体液で濡れているとはいえ、荒々しくし過ぎてしまっただろうか、とアシュレイは少し心配そうに優しく声をかけた。
「······っ······ぅ······」
莉人は耐えるように短く呼吸をするだけで答えない。ただ、その吐息は苦しいだけではなく、淫靡な香りが混ざっていた。
奥深くまで飲み込んだまま動かない所為で、お腹いっぱいにアシュレイを感じる。
中を圧迫する質量を感じた瞬間、莉人の内壁は痙攣するように打ち震えた。
「やっ···ぁっ····あっ···」
ビクビクと躰を震わせる。
「リヒト···」
苦しいだけではなく、ちゃんと感じている事が分かったアシュレイは右手を前に伸ばし、濡れたシャツの上から指で胸の突起に触れた。
円を描くように胸の先端を撫でるように愛撫しながら、腰をゆっくり動かし始める。
「んうっ···あ···ぁっ···んんっ···」
時々、奥まで突き立てるように腰を打ちつけると同時に胸の尖りも指でキュッと摘み上げる。その度にしどけなく乱れ、快楽に浮かされた声が莉人の口をついて出た。
「リヒト···」
快楽に包まれ艶っぽく乱れる莉人の項に唇を落としながらアシュレイは愛おしそうに名前を囁く。
「俺だけの消えない印がつけれればいいのにな···」
「······つ···けろ···よ···」
莉人は喘ぎながら、途切れ途切れ言葉を発する。
「···リヒト?」
莉人は躰を捻らせアシュレイに視線を向ける。
「いっぱいにしろよ······お前の香りで···」
唇の端を上げて笑った莉人の表情は色情の香りを纏い、凄艷で見る者を魅了させた。
引き寄せられるように莉人の唇に深く口づけ、後ろから躰を重ね腰を揺らす。
腰を動かしながら重ねた唇の角度を何度も変え、莉人の口から溢れる喘ぎ声さえも奪うように貪った。
「んっ···んんっ···はぁ······あっ······ん···ぅっ···」
くぐもった声が、絡まる舌の動きに合わせて聞こえてくる。
アシュレイは莉人を快楽の絶頂へと誘うように、更に腰を激しく動かした。
「あっ···あ···アシュレ···もう···あっ···」
淫らに腰を打ちつけるアシュレイの動きに、狂いそうな快楽の波を感じた莉人は口づける余裕もなくなり、嬌声をあげる。
アシュレイも自身の限界が近かった。
「今度は一緒に···リヒト···」
アシュレイは莉人がより感じる部分を擦りつけながら最奥を責め立てた。
「あっ···はぁ···あぁっ······んうっ···イき···そ···アシュレイ···」
喉を仰け反らせ、中から沸き起こる快楽に身を委ねる。
リヒト···
もう俺以外の男の香りなんてつけさせない···
囁かれると同時に躰の奥に熱いものが注ぎ込まれるのを感じた莉人は、自身もビクビクと震わせながら精を放った。
❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇ ❇
「はぁ···」
机の上に積み上がった書類の山に囲まれながらルークはため息を吐いた。
押収した物に勝手に触れ、莉人に抱きつくといった不始末を起こしたにもかかわらず、処分が休日返上での書類仕事で済んだ事は喜ぶべきなのだろうが···。
ルークはじっと座って書類を作成する仕事が苦手だった。
これなら隊長に厳しい訓練に耐える方がマシだな···
ペンを持つ手が止まり、恨めしそうに終わりそうにない書類の山を見つめる。
「ルーク!ため息ついてないで、さっさと手を動かせよ!終わらないだろ!」
リディオがバンッと机を叩きながらジロリとルークを睨んだ。
「俺までとんだ迸りだよ···」
文句を言いながらもリディオはルークに付き合って書類を片付けていた。
「わ、悪ぃ···」
慌ててルークは書類に向き直った。
「リヒトは体調崩して暫く出て来れないんだから、その分も含めて取り掛からないと増える一方だからな!」
休んでる暇なんてないからな!とリディオはルークを嗜めように言った。
「分かってるって···」
ルークは首を竦めながら報告書を取りまとめていく。
「···にしてもリヒト、熱出したんだっけ?···そんな体調崩すような···」
事があったのだろうか、とルークは首をひねった。
熱に浮かされたように、ぼんやりとした意識の中、莉人に抱きついていたような気がするがあまり覚えていない。気づいた時にはソファーに横になり、腹部に痛みを覚えていた。
それを聞いたリディオは、部屋を莉人を連れて出ていく時の隊長の顔を思い出しながら、
「詮索してやるなよ···」
と、頬を引き攣らせながら小さく呟いた。
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ここまで読んで下さりありがとうございました!
濡れた躰のままシタので風邪をひいてしまった莉人···。そのオマケの話しを少し書きます。もう少しだけこのお話しにお付き合い下さると嬉しいです
応援ありがとうございます!
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