【完結】祈りの糸が光を結ぶとき ―神殿の刺繍姫と旅の騎士―
辺境の小貴族の娘、リシェル・ノアランは、家の名誉のために王都の神殿で「聖布刺し手」として仕えている。
彼女は純粋に刺繍を愛しており、「いつかこの刺繍で、誰かの心を癒せたら」と願いながら針を進めていた。リシェルの刺す糸は、祈りに応えるようにほんのりと光を帯びる「祝福の糸」であり、これは彼女だけの秘密だった。
そんな朝、リシェルの親友でありライバルの名家令嬢マリナ・エルドレッドが、彼女の才能と辺境貴族という出自を皮肉る。リシェルがマリナの言葉に戸惑っていると、突然、薄汚れた外套を纏った旅の青年が聖布の間に現れ――。
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