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7日目

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今日はいよいよ最終日だ。これが終われば晴れて学園卒業となる。

「アーダン様。今日で最後ですわ、頑張りましょう!」

「そうだな。ところで今日は何だっけ?」

「今日は剣術です。残念ながら私は応援しか出来ませんが頑張ってください」

しまった、最後は剣術だったか。アーダンの力じゃどうにもできないぞ…。そんな不安を抱えながら学園に到着した。

「さっ、エディン。どうした?」

「いえ、アーダン様ではないですが、こうしてエスコートされながら学園に来るのもあと少しかと思うと…」

「そう言ってもらえると嬉しいな」

「うれしいですか?」

「ああ、エディンが俺のことを大事に思ってくれてるってことだからな」

「ア、アーダン様!」

顔を真っ赤にしたエディンが馬車から降りると俺に詰めよってくる。ううむ、相変わらずかわいいな。それはそれとして今日は剣術の試験だ。大丈夫だろうか?

「では、アーダン様。本日の試験官のオルセットです」

「オルセット。お前、副騎士団長の仕事はどうした?」

「殿下が剣を持つ試験ですよ?万が一があってはいけませんので護衛を兼ねてここに来てるんです」

「それは悪かった。ところで相談なんだが、俺に剣は向いているだろうか?」

「…難しい問題です。私も王宮で殿下が剣を振っているのを見ましたが、どうにも力が不足しているのでそもそも腕が云々とは言えませんので」

「何か向いているものは無いか?短剣を考えているのだが…」

「短剣ですか?しかし、王太子ともなれば公式の場所では格好がつきませんね。う~ん、やや細身の長剣はいかがでしょう?」

「持てるのか?」

「長剣といっても思われているより短いですよ。殿下はずっと大剣をお持ちでしたからイメージがわかないかもしれませんが」

「分かった。じゃあ、今日はそれを習うとしよう。ところで、こんなので試験は通るのか?」

「試験官は私ですからね。大体、王太子が剣を持つ時点で負けですから、基礎の型を覚えるのと基本的な動きが出来れば問題ありませんよ」

「では、これでアーダン様は単位が揃いますわ!」

そう喜んでいたエディンだったが…。

「失礼ですが、殿下は本当に男児でしょうか?あまりに力がないのですが」

「お、俺は頭脳派なんだよ。肉体労働は苦手なんだ…」

「アーダン様、ダンスの時はどうやっているのです?」

「あれは相手の体重をうまく使ってるから大丈夫なんだ。力でいえばエディンよりないな」

「私が力持ちのように言わないでください!」

「ははは、そうだな」

「何というか殿下は本当に変わられましたね。以前であれば私が注意しただけでもお怒りになられていたのに」

「思うところがあってな…。それより、試験を頼む」

「分かりました。このオルセットが殿下を騎士団の精鋭と張り合えるまで鍛えましょう!」

「いや、そこまではいらん…」

オルセットの誘いを断り、何とか最後の試験も終えることが出来た。

「これですべての単位を取り終えたな」

「はい!これで、殿下もご卒業ですわ」

「そうだな。やれやれだ」

これで後は卒業式を迎えるだけだ。
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