婚約者から届いた百通の手紙を読み返したら、婚約をやめるべき理由が全部書いてありました
結婚式まで、あと三か月。
伯爵令嬢ヴィヴィアンのもとに、婚約者ウォーレンから一通の手紙が届いた。
『急な仕事が入った。今日の話し合いには行けそうにない。招待客については君の判断に任せる。君なら問題なくできるだろう』
またいつものこと。
そう思って返事を書こうとしたヴィヴィアンは、ふと気づく。
――「どうぞお気になさらないでください」と、私はこれまで何度書いたのだろう。
気になったヴィヴィアンは、七年間大切に保管してきたウォーレンからの手紙を読み返すことにした。
最初の手紙には「会いたい」と書かれていた。
やがてそれは「君なら待っていてくれるよね」に変わり、「君ならできる」「婚約者なら察してほしい」と変わっていく。
一通ずつ読んでいた頃には気づかなかった。
けれど百通を並べれば、そこには二人の七年間がはっきりと残されていた。
愛されていると思っていた。
信頼されていると思っていた。
必要とされていることが嬉しかった。
では――私は、いつから彼にとって「何をしても許してくれる婚約者」になったのだろう。
これは百通の手紙をきっかけに、一人の令嬢が七年間の恋と向き合い、自分自身のための答えを選ぶ物語。
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『急な仕事が入った。今日の話し合いには行けそうにない。招待客については君の判断に任せる。君なら問題なくできるだろう』
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そう思って返事を書こうとしたヴィヴィアンは、ふと気づく。
――「どうぞお気になさらないでください」と、私はこれまで何度書いたのだろう。
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最初の手紙には「会いたい」と書かれていた。
やがてそれは「君なら待っていてくれるよね」に変わり、「君ならできる」「婚約者なら察してほしい」と変わっていく。
一通ずつ読んでいた頃には気づかなかった。
けれど百通を並べれば、そこには二人の七年間がはっきりと残されていた。
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