無口な婚約者様が冷たいと思ったら、過保護な甘党でした
伯爵令嬢リリアーナは、半年前に決まった婚約者、カイル・アシュレイ子爵との週に一度のお茶会に思い悩んでいた。
若くして領地を立て直した有能なカイルだが、常に眉間に深い縦皺を刻み、視線も合わせず、口を開けば「ああ」「問題ない」と一言だけ。
世間では「冷酷な氷の子爵」「政略結婚を嫌がっている」と噂され、リリアーナも「私のような地味な女は嫌われているのだ」と不安を募らせていた。
だが、ある日のお茶会。リリアーナが窓のカーテンを引いた隙に、窓ガラスの反射で衝撃の光景を目撃してしまう。
なんとカイルが誰も見ていない隙に、角砂糖を紅茶に三つも放り込み、一口飲んで子猫のようにうっとりと幸せそうに顔を綻ばせていたのだ!
(か、可愛い……ッ!?)
厳格な家風で甘味を禁じられていたカイルの秘密に気づいたリリアーナは、翌週、勇気を出して手作りの焦がしバタークッキーを持参する。
一口食べたカイルは感動で顔を覆って悶絶し、「……美味すぎる……」と耳まで真っ赤にして大感激!
さらに、リリアーナの指先の小さな火傷に気づいたカイルは、血相を変えて過保護に看病し始め……?
庭園のバラ散策の最中、突然の夕立で逃げ込んだ温室。
冷気に震えるリリアーナに自らの上着を羽織らせたカイルの口から、ずっと隠されていた熱い本音が溢れ出す――!
「嫌っているなんて……天地神明に誓って、絶対に違う……!」
「目の前に君がいるだけで心臓が破裂しそうになって、顔が赤くなるのを隠すために、必死で表情を強張らせていただけなんだよ……!」
無口で強面な不器用子爵と、おっとり健気な令嬢が織りなす、すれ違い解消&じれじれ両片想いの極甘ラブロマンス。
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