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302落ち着いてきたら、今度は考える事がいっぱい?

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「おいちいねぇ」

『どんどん食べらちゃうなの!』

『ご飯食べたら、眠くなるかも。でも寝ないで片付け頑張る』

「うん! がんばりゅ! みんなもいちょけんめい、がんばっちぇるもんにぇ!」

『僕もお腹いっぱい、力が出てきたから、さっきよりも頑張れるよ!』

 美味しいご飯をいっぱい食べる僕達。まさかあれだけ大変な事があったのに、なんとかディアブナス達を封印してからすぐに、こんなにしっかりとした、とっても美味しいご飯を食べられるなんて、みんなにありがとうだね。

 後で僕達もみんなために何かができれば良いんだけど。う~ん、片付けは当たり前だし、なんならこれからも普通にするし。他に何か、みんなにありがとうできる事ないかな。

 もしあれだったら、ちょっと遅くなっちゃうけど、片付けが終わって、みんながゆっくりできるようになったら、何かみんなが喜ぶ事を考えて、ありがとうをしても良いよね。片付けしながら、ちょっとみんなに相談してみようかな?

 そうだ! 他にも色々あるよ! 何かディアブナスの事が終わったら、色々思い出してきた。いや、忘れてたわけじゃないんだよ。
 ただ、ディアブナスの事で色々ありすぎて。ディアブナスを封印してからもバタバタと、僕もスノーラ達も、それからルリ達も動いていたからね。後でやる事を紙に書いて整理した方が良いかもしれない。うん、そうしよう。

 ディアブナスの攻撃で、ボロボロに崩れていたローレンスのお屋敷は、もう完璧に片付けられました。しかも僕達よりも先に食事を終わらせたローレンスさん達は、次の行動に移っていて。

 街のことはローレンスさんとフィオーナさんが指示を出して。お屋敷の事はその指示の間に考えて。お屋敷の形、内装は前と同じにするか、それともせっかくだから色々変えようかしら、って言ってるフィオーナさん。

 最上階のダンスホールや夜景が見えるテラスはそのままに、その下の階から、お兄ちゃん達の部屋の位置を変えたり、客室の位置を変えたり。もちろん内装も一新したらどうかしらって。

 ただやることはいっぱいだからね。取り敢えずはお屋敷の階数と、部屋の数とか場所とかを決めようってローレンスさんが。
 それから内装は、先ずは人目に付く所を考えて、その後は人が来た時に使う部屋や食堂や談話室の内装を終わらせて。最後に家族の部屋の内装を、考えるたら良いんじゃないかって。

 その話しの最中にね、フィオーナさんがお兄ちゃん達に、自分達の部屋の内装を変えたいなら、考えておきなさいって言いました。今までのままで良いならそれでも良いし、変えたいなら変えても良いし。どっちでも良いって。

 ただ、もし内装を変えたいのなら、どういう風に変えたいのかちゃんと紙に書いて、それをフィオーナさん提出するように。フィオーナさんがチェックをして、もしダメな場合は、再度提出です。なんか仕事みたいだね、再提出。

「エイデンもレオナルドも、あの人と一緒で、あまり内装に興味がないから、毎回何かを変えようとすると、変な物を置こうとしたり、変な模様を選んだりするんだもの。私がしっかりチェックをしなくちゃ」

 そうフィオーナさんが言ってました。他にもエイデンお兄ちゃんは研究ように部屋を変えちゃいそうだしとか、レオナルドお兄ちゃんはトレーニングルームにしちゃいそうだしとか、色々ブツブツ言ってたよ。

 後はローレンスさんにも、絨毯とか毛布とか、絶対に選ばないでって。絶対によって、何回も注意していたよ。ローレンスさん、前に一体どんな物を選んだんだろうね。あんなに注意されるなんて。

 ローレンスさんやお兄ちゃん達と話しを終えたフィオーナさん。僕達にも部屋の事について聞いてきました。だから僕もルリもアイスも、前と同じで大丈夫って言ったんだ。
 スノーラもドラゴンお父さん達と向こうで話しをしながら、こっちの話しを聞いていて、今までと同じで良いって。

 でもせっかくだから、何か新しい物を入れても良いって、言ってくれたフィオーナさん。でも本当に僕達は今までの部屋で十分だったの。だってあんなに広くて何でも揃ってて、とっても居心地の良い部屋だったんだから。

「分かったわ。でも何かあるならどんどん言ってね。何でも用意してあげるわ」

 そう言ってくれたフィオーナさんに、ありがとうをした僕達。でも僕、思い出したんだよ。僕達ってただの居候だよねって。

 僕がなるべく人のいる場所で生活した方が良いって、スノーラがローレンスさん達に頼んでくれて、僕達は今ローレンスさんのお屋敷に。
 それで僕やルリが街で暮らしても大丈夫かどうか、ローレンスさん達と一緒に暮らせるかどうかを確認していて。

 ここで暮らせるようなら、ローレンスさん達と家族になる。スノーラも僕達も、ローレンスさん達もそろそろ、その事について話さなくちゃいけないと思っていたのに、ディアブナスのせいで、それが有耶無耶になっちゃってたよ。

 まだ家族になるって、しっかり決まったわけじゃないのに、僕達の部屋の事で、色々お願いしちゃって良いの? もし森へ帰る事になったら?

 もちろん僕はこのままローレンスさん達と家族になれたら、きっととっても幸せだけど。ローレンスさん達は? まだ聞いていないローレンスさん達の気持ち。今までや、今の感じから、嫌われてはいないだろうけど。やっぱり不安になっちゃうよね。

 片付けの時に、みんなでありがとうを考えながら、この事についてもお話ししなくちゃ。大切な事だから先にお話しかな。

「あにょにぇ、おはなちありゅ」

『お話し?』

『何なの?』

「うんちょ、あちょでないちょのおはなち」

『内緒? 分かった!』

『内緒のお話し、静かにお話しするなの!』

 ルリにアイス、そんなに大きな声で返事をしたら、内緒のお話しがバレちゃうよ。
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