大切な人達を全て奪われたけど、夢が叶ったので過去は振り返らず前に進もうと思います

 遠い過去の記憶、幼馴染達と交わした約束。
――賞を取ったら僕のお嫁さんになってください。

数年後、相沢 啓こと僕は、高校二年生となり、あの日の約束を果たそうと、放課後、静まり返る教室で幼馴染の雅を呼び止めた。

だが、想いを打ち明けようとしたとき、彼女から帰ってきた言葉は、余りにも衝撃で残酷な言葉だった。

「――先輩よ。彼と付き合うことにしたの」

「先輩のこと、好きなの……?」

最後の望みをかけて尋ねた。
雅は少しだけ間を置いて、静かに答える。

「……貴方よりは、ね」

これは、過去は振り返らず、前に進もうと決めた、僕だけの物語。
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