お母さん、ぼくを呼んで
生まれることが出来なかった命を巡る、家族愛の物語
*センシティブな内容を含みますが、優しく書いています
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予期せぬ妊娠――その当時、母親になることが出来なかった彼女は一人苦しみ、その後もきっと心の奥でずっと重い何かを抱え生きていたことでしょう。だからといってその行動と判断を、肯定も否定も出来ない……難しい問題です。
それから数年後、母親となり幸せを手に入れた彼女が遭った突然の事故は、良くも悪くも過去と向き合う、意味ある出来事だったのかもしれませんね。
意識はあるのに目を覚ませずにいる……母本人にとっては辛く苦しい状況で、もしかしたら一生そのままかもしれないという周囲の混乱と絶望も感じられます。
しかしそれを救ったのは、一時的な霊体としてあの時の子(兄)と話し、子供らしく無意識にコミュニケーションを取ってくれた息子(弟)のおかげだと思いました。だから霊である兄の中に「二人を守りたい」との考えが働き、母を眠りから覚まさせて助けることができた。
これがもし息子(弟)が、水子の霊である兄と話すことすらなかったら……おそらく結果は違っていたでしょうね。
最後はハートフルな気持ちを感じましたが、その片隅に。
読み終えた今でも私の頭の中で…
――「お母さんが死ぬのを待っているだけ」という兄のセリフが忘れられません。
読みやすかったです、拝読させていただきありがとうございました。
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