〜それよりも、もっとずっと。〜天才山岳写真家の愛息子は、俺に初恋を運んでくれました。
山岳写真家を目指す望月 周は、憧れていた写真家、尾身 登の死をきっかけに、彼の遺作展に足を運ぶ。初めて尾身の作品に直に触れた周は、二度と更新される事の無い槍ヶ岳シリーズの新作『初雪』の前から立ち去る事が出来ずにいたのだが、そんな周に、尾身の長男、尾身 深雪が声を掛けてきた。
父親の作品と父親自身に向ける周の熱い想いに胸を打たれ、深雪は周を、母親の生まれ故郷である山梨にある喫茶店兼ギャラリーに招待する。そして、卒業制作の写真撮影の為に、南アルプスにある仙丈ヶ岳を訪れた帰り道に、周は、深雪の経営している喫茶店へと訪れ、その二階にあるギャラリーで、未発表の尾身の作品に次々と触れていくのだが……その中に、ただ一つだけあった『違和感のある作品』に、周の視線は集中していくのだった。
『すみません、深雪さん。もしかして、あの作品は、尾身先生の作品では無いのでは?』
『……何故、そう思われるんですか?』
南アルプスの大自然を舞台に育まれる、純愛ラブストーリー。ほんの少しだけミステリー(謎解き)が含まれますが、怖い話ではありません。二人の温かい恋愛模様を楽しんで頂けたら幸いです。全二章。
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