妖怪不実のつぶやきーーありんす〜言葉を使う妖麗さで、ニタりと嗤う
夜の街を艶然と練り歩く、黒髪の絶世の花魁・不実(ふじつ)。両脇にはおかっぱの「禿(かむろ)」を従え、インバウンドの観光客が写真をねだれば、甘い微笑みで「良いでありんすよ」と応じる。しかし、その妖麗な姿は仮の姿にすぎない。
彼女の正体は、「所有」ではなく「何かを奪う瞬間」にしか快感を見出せない人間の黒い心(澱)から生まれた妖怪である。本体は、血の乾いた退紅(たいこう)色のボロボロの木。両脇の禿も、本体から分かれた小枝にすぎない。
不実の美しさに魅入られ、記念にとスマホで写真を撮った者たちには、数年後に恐ろしい現実が訪れる。妖術が解けたとき、そこにはボロボロの木と小枝が写り出しており、見る者の心を狂わせるのだ。さらに夜の街では、他者から何かを奪うことだけに執着する人間のどす黒い澱を、あま〜い香りで誘い出してごっそり吸い尽くしていく。
すべてを奪われた人間はアイデンティティを失い、かつての被害者たちから容赦ない仕打ちを受けることになるが——「そんなの、自業自得でありんす」。今日も不実は、欲望渦巻く夜の街で、新たな澱を待ち続けている。
彼女の正体は、「所有」ではなく「何かを奪う瞬間」にしか快感を見出せない人間の黒い心(澱)から生まれた妖怪である。本体は、血の乾いた退紅(たいこう)色のボロボロの木。両脇の禿も、本体から分かれた小枝にすぎない。
不実の美しさに魅入られ、記念にとスマホで写真を撮った者たちには、数年後に恐ろしい現実が訪れる。妖術が解けたとき、そこにはボロボロの木と小枝が写り出しており、見る者の心を狂わせるのだ。さらに夜の街では、他者から何かを奪うことだけに執着する人間のどす黒い澱を、あま〜い香りで誘い出してごっそり吸い尽くしていく。
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