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5章:2つの結婚式

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 さて、ウエディングプランだけども。なんだかんだで私の知り合いは機関でお世話になったスーザンさんとか所長さんの他数人に、松田さん夫妻にパン屋さん位しかいないという事。キルギスさんは機関の所長さんに協力を求め、機関に所属しているのだから貴族的なものは許可できないと言ってもらい、なんとか小規模に抑える事に成功した。

 そうは言ってもウエディングドレスを豪勢にするのだというお義母様を、キルギスさんが結婚する私達で決めるのだときっぱり断ってくれて助かった。
 いや、まあ、ありがたいんですけどね。予算は気にしないでいいとか言ってくれるので。でも、だからと言って宝石ジャラジャラのドレスとか怖すぎて嫌よ。多少ならね、多少なら綺麗だし、良いかなと思ったけど…胸元のみならずウエストとか裾にまで着いてて、庶民からしたら恐ろしいのなんのって。

 そんなバタバタな日々を過ごしつつ、キルギスさんと一緒に住む家を見に行ったり、引っ越しもしたけれど、ここでもキルギスさんの過保護が爆発したのよね。

「ユカ、こうやって家は用意したが、この家を使うのは、俺が居る時にしてくれ」
「その、なんでか聞いてもいいですか」
「ああ。ご近所の人間性もきちんと調査はしているが、それでもどうなるかわからない。今の所ユカの能力がどういうものか調べている人物もいない。だが…まだこの世界に慣れているとは思えないんだ。だから…」

 うーん。かれこれ一年は経ってるし、ギルドとのやり取りとか、お店とのやり取りなんかも…一応キルギスさんが傍にいる状態でこなしている現状、慣れてないと思わないんだけど…でも。

「わかったわ。一緒にいる時ならいいのね?」
「ああ。そうしてくれると安心なんだ」
「でも、そうすると…一度機関の部屋に転移した上でこちらに来る方がいいのかしら?」
「…そうだな。手間をかけるがそうしてくれ。もしくは今採集に行く時の様に、あらかじめ決めておくのなら俺がここで待っているよ」
「そうですね。その方がいいかもしれないです」

 うん、ちょっとどころじゃないけど、ヤンデレ入ってるような気がしないでもないけど…闇落ちしかけた実績があるからなぁ。こればっかりはちゃんとキルギスさんの希望を聞いておく方がいい。これで万が一何かトラブルでも発生居しようものなら、魔王誕生しちゃうしね。
 束縛系にも思えるけど…やりたいことはさせてくれるし、これは愛されてるからだと考えれば悪い気はしないしね。しっかしなんでこんな平凡な女が気に入っちゃったんだろうね。


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ちょっとアレの後遺症なのか微熱と頭痛と新たに気持ち悪いが続いているので、更新できない日があるかもしれません。
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