「困った子だね」優しい夫が元婚約者に迫られても非情になれなかった日~伯爵夫人をやめる決断とクリーベイジで暴かれる夫の嘘~

伯爵夫人であるセシルには、優しい夫がいる。
しかし、彼の優しさは裏を返せば、誰に対しても非情になれないということだった。

たとえ、元婚約者に迫られたとしても……。

「その襟元の赤い汚れは、何でしょうか」

「えっ? ああ、これかい」

彼が始めた言い訳を聞いて、セシルは伯爵夫人をやめる決断をした。

なぜなら、彼の言い訳が嘘だということを、とある理由で彼女が看破したからだった……。
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