愛屋及烏の褥

敵国同士の和平の証として、政略結婚することになった獅子皇国と白狼王国の皇子と姫。
白狼国の第三王女のアンジェリカは、密命を受けて獅子皇国の後宮に入った。

「なんとしても皇子に勝って国を堕とせ」

ふたりは権力者のみが持つ第二の性アルファを持ち、マウントに勝った方が負けた方を従属させることができる。戦争では勝てない白狼王国は獅子皇国の後宮を陥落させることで乗っ取ろうとする腹づもりなのだ。

だがアンジェリカは母国とは別の意図を持って後宮に挑んでいた。

「俺を殺しに来たか……いい目をしている」

空っぽの後宮でひとり暮らす皇太子のユリウスに迎えられたアンジェリカは、ここで第二の性を無理矢理アルファからオメガに変えられ従属させられてしまう。

「殺してやる……絶対に殺してやる」
「その目を忘れてくれるなよ」

空っぽの後宮で、睦言の代わりに罵声が飛ぶ。

*世のオメガバース設定がかなり物騒なものに置き換わっています。
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