虎の刻の君

 薫次(くんじ)は、生まれつき体が弱く、気が強い自分の心と真逆なその体を「イレモノ」と呼んで嫌っていた。

 ある早朝、そんなイレモノに嫌気がさして、泥酔したまま飛び降りようとしていたところ、突然現れた美男子に唇を奪われる。

「魂と体のバランスが取れてないって言うなら、新しいのあげよっか?」

 そう言い始めたその男は、「ハクト」と名乗った。

 新しい体を手に入れて、意気揚々と生活を再開した薫次は、次第にあることに気づき始め……。
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