貴女なんでもできるなと思ってたら人間じゃなかったのかよ! 〜ゾンビワールドで生き抜いてた理由がしょうもなすぎる〜


世界にたった4人しか人間がいない。私達以外の人類は滅亡した。それはこの世界に突然ゾンビが出現したからだ。
そしてまた1人死んだ。残り3人。また1人死に、残り2人。犠牲のおかげで九死一生を遂げた私たち2人は最後の知恵を絞る。絶体絶命の状況。逃げ道はもう失った。何もない部屋に閉じこもる。そんな時、まだ彼女は諦めていなかった。いや、諦めていないふりをしているだけで実際諦めていた。

「ねぇ!阿斗(あと)ならいつも通りなんとかできるんでしょ?ねえ!ねえってば!」
彼女がどれだけ優秀だろうが、もはやここから助かる術など存在しなかった。するわけがなかった。
「1つだけあるよ」
「うそ、本当なの!?でも、『死んでこの世界から逃げるんだよ』とか言わないよね…そんなの嫌だよ!清の分まで生きるって!京魔の犠牲の分まで生きるって!そう約束したでしょ!?」
私、御坂茜(みさかあかね)は唯一の希望である阿斗さえも信用できないぐらいに追い詰められていた。

こんな状況を覆すなんて天と地がひっくり返っても不可能だと思われた。
いや、無理だと思ったのは世界でたった1人、私だけ。この世界はもはや私達2人しかいないのだから。阿斗は助かると確信していた。
なぜなら彼女は…。
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