『帝国魔導特務録』

「天才は常に、何かに追われ。何かに貪られ。何かに害される人種だ。
――だから、僕はそんな彼らに自由を与える。」


魔法は、技術になった。

蒸気と歯車が巡る帝国において、
魔法は“誰でも扱えるもの”へと変質し、
人は身分によって種族すら変える。

そんな国を造り出した、齢15歳の皇帝。
彼が最初に作った異端の集まる組織――帝国魔導特務局。またの名を、特務局。

その活動拠点、《黑棺》に集うのは、
何かしらの才を持つが故に、自由を奪われてきた者達。

帝国は彼らに、
物資を、時間を、権限を――無尽蔵に与える。

その対価として、
彼らの力によって発生した副産物の多くは、帝国の為に使われる。


――全ては、二度と失わない為に。


そんな組織に所属する1人、イリス・ヴォルカ。

そんな彼女に与えられたのは、
特務局“外”の組織、暗務局からやってきた新人、ノア・アルヴェルトとの共同任務だった。

合理で動く異質を自覚している異端と、
感情で動く異質を自覚していない異端。

相反する2人の価値観は、
あまりにも違い過ぎるが故に、より洗練された在り方を極めていく。

これは、
隠れた異端と堂々とした異端が、
それぞれの日常・非日常を交差させて前に進む魔導スチームパンク譚。

「……多少の対価が求められたとしても、多少の自由が削られたとしても。
他の不躾な奴らと共に歩むよりも、ここで同類と共に生きる方がまだ、私は幸せだから。」



※4/5~ 毎週日曜、水曜朝6時更新
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