元旦那様はご自分に人徳がないことをご存知なかったようですね。

父親が亡くなった後、リエルナは同じく父を失い若くして伯爵を継いだアンドラと結婚した。
二家の仲は良好所か険悪であったが、代替わりという隙に他の貴族に付け込まれないために、結束することを決めたのだ。
その作戦は、上手くいっていた。二家は社交界でそれなりの評価をされ、なんとか安定することができたのである。

しかしある時、リエルナは夫から離婚を告げられた。
兼ねてから女性関係にだらしなかったアンドラは、浮気相手と結ばれるために邪魔者だったリエルナを追い出したのである。

だがアンドラはわかっていなかった。周囲の貴族達が手出ししてこなかったのは、リエルナの存在が大きかったからだということに。
アンドラには人望というものがまるでなかった。彼を救おうとする者はおらず、そのままアンドラは社交界の闇に沈んでいくのだった。
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