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ザマァされました。嘘でしょ?
連続ザマァ、対象はわたくし
しおりを挟む煌びやかな王室の社交界。
何故か1人でそこに立たされるわたくし。
ルーファスは王様に呼ばれていて、この場にいない。
わたくし…社交デビューなのに…。
本来なら、ルーファスがエスコート出来ないならば…親戚に頼むところですが…辺境伯に今更連絡したところで、間に合いません。
ルーファスの親戚となると…王太子?
ないなぁ~!
だから、一人寂しく会場入り。
誰も知らないので、話す人もいない。
わたくしが入場する時は無言だったドアマンが、貴族が入場するたびに「~公爵夫妻」とか言っているのはどう言うことですか?
疑問に思っていたけれど…1人で入場した私は、内心はそれでも良いかも…って、感じていた。
「王様・王妃様!王太子様!王弟様!ご入場!」
んっ?
王弟って…ルーファスのこと?
王族を配して…公爵を受け継いでいたのではなくて?
疑問が押し寄せる。
ルーファスはわたくしと目が合うと、キョドっていた。
何があった?
「本日は私の誕生日にお越しいただきありがとうございます」
王妃様のスピーチが始まって、次に王様が話し始めた。
「この度は、もう一つ!喜ばしい報告がある!」
ルーファスが壇上に呼ばれた。
「本日より、ルーファスは隣国のスミーサ・ステル・ファンギヌス女帝と結婚が決まった!元より、噂になっていた公爵夫人とは偽装婚であったため、離婚が円滑に終わり、ルーファスは帝配として、ファンギヌス国に行く!」
「………」言葉が出てこないわ?
はめられた?
「現公爵領は交友の証として、ファンギヌス女帝のものとなる」
つまり…私の財産は没収ですか?
「偽造婚をしていた元公爵夫人マドレーヌは、多くの男と不貞を繰り返していたが…その能力は国の宝である。よって、今後は国のために能力を発揮して、世間を騒がせた罪をつぐなって欲しい!」
「「「恩赦だ」」」
「「「素晴らしい」」」
何これ?
「不満そうだなぁ?マドレーヌ?では…其方の罪を世間に公表しよう!」
何もしていないのに?
不満そうって…何よ?
「私たちはマドレーヌに騙されていた!」
ギルドマスターたち、どこかで見た商人…地位の高い領民、兵士も中にはいる。
アレは…ミーニャ?どうやってこの場に?
いないのは…公爵家の家令とメイドたち…平民…領民のお年寄りと子どもたちぐらい。
「気のあるフリをして!」
「恩を売るように近づいて来た!」
「ウブなふりして、こんなにも男を騙してきたのか!」
「旦那がいつも言い寄られて!」
「何が女神だ!男たちを惑わす魔女だろう!」
そうなのか…わたくしのして来たことは…認められていなかったようですね?
あー…やるせない…
「ファンギヌス女帝との縁談は…シフォン義兄さんが持ってきた話だ。知っていたのだろう?…離婚を望んでいたよな?そんなに離婚したいのならば…喜んで他国に行こう」
「他人の話はスンナリと聞くのね?ルーファス」
半年かけて教育して来たけれど…妻としての信頼は生まれなかったみたい。
はじめての社交デビューは、散々なことになった。
私には手枷が嵌められ、罪人のように兵に連れて行かれた。
着いたところは塔?
そこは、王族が罪を犯すと入れられて、死ぬまで出されない高級な檻だった。
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