有馬次郎のあるまじき推理
東都薬科大学准教授の須田健司は、ある日博士課程二年の有馬次郎と一年の速水小夜音の訪問を受ける。有馬は体に顕著な特徴があった。低身長、変形を伴う脊柱湾曲、そして細く折れそうなX脚。私は彼をジロと呼んでいる。ジロは講義を一番前で聴きよく質問にも来たので、私と彼とは親しい。だが彼は大学院進学後、私の研究室ではなく世界レベルの研究で知られる神林教授主催の病原微生物学教室に入室した。一方の速水は、卒論生の頃から病原微生物学教室に在籍し、そのまま大学院に進んだ才女である。子供の頃事故に遭い、両足が動かず車椅子生活を送っている。
そんな中、神林教授が研究棟地下の低温室で殺される。神林は、左脇にボツリヌス毒素を致死量注射されて即死だった。現場は、摂氏四度に管理された低温実験室で、窓がなく壁、天井、床には隙間もない完全な密室であった。室内の壁を隔てた奥の保管スペースには、車椅子が一台放置されていたが、この保管スペースを含め低温室内には神林の死体以外誰の姿もなかった。車椅子は速水のものと判明するが、彼女はこの時休憩室で仮眠をとっていた。その際車椅子はソファーの脇に置いたが、目が覚めてみるとそれが紛失していたという。
そんな中、神林教授が研究棟地下の低温室で殺される。神林は、左脇にボツリヌス毒素を致死量注射されて即死だった。現場は、摂氏四度に管理された低温実験室で、窓がなく壁、天井、床には隙間もない完全な密室であった。室内の壁を隔てた奥の保管スペースには、車椅子が一台放置されていたが、この保管スペースを含め低温室内には神林の死体以外誰の姿もなかった。車椅子は速水のものと判明するが、彼女はこの時休憩室で仮眠をとっていた。その際車椅子はソファーの脇に置いたが、目が覚めてみるとそれが紛失していたという。
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