わたしは脇役ではありません!~氷弓の少女と雷の王女は、二人で運命を変えていく~
弓道の全国大会で優勝した高校二年生・弓田綾は、末期の食道がんによって十六歳で命を落とした。
次に目を覚ましたとき、彼女は大好きだったRPG《マナアース》の世界で、十歳の少女ミルロに転生していた。
しかし、ミルロは物語の主人公ではない。
悪役令嬢の取り巻きとして国外追放され、帝国の兵となって一度死亡。さらにはゾンビ兵として蘇らされ、主人公たちに再び倒される――そんな悲惨な運命を背負った、名もなき脇役だった。
「二度も死ぬなんて、絶対にお断りよ」
雪と氷を司る精霊ユキメと契約し、前世で磨いた弓の技術を武器に、ミルロは決められた物語から逃げ出すことを決意する。
そして彼女が出会ったのは、完璧な兄と比べられ続け、やがて帝国に利用される運命を持つ第一王女メイ。
金色の雷をまとって前線を駆けるメイと、銀色の氷弓で後方から道を切り開くミルロ。
本来なら交わることのなかった二人の少女が出会ったとき、ゲームの物語は少しずつ形を変え始める。
これは、主人公ではなかった少女と、救われるだけだった少女が、自分たちの人生を取り戻す物語。
ゲームの中では脇役でも、ここは現実の世界。
ならば誰もが、自分の人生の主人公なのだから。
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