神を造った男たち ―島原の乱―
飢饉、重税、拷問――。
江戸初期、島原の地は、松倉勝家の苛烈な圧政のもと、地獄と化していた。
かつて武士として生き、関ヶ原で全てを失った男、有馬新十郎。
今は寒村で妹を守りながら、百姓同然の暮らしを送っていた。
だが、理不尽な年貢取り立てが、ついに彼の怒りに火をつける。
「神などいない。だが、旗はいる――」
絶望の中で人々が縋ったのは、“神の子”と呼ばれる美しき少年、天草四郎時貞。
奇跡を起こす神童。民を魅了するカリスマ。
だが新十郎だけは知っていた。
その奇跡が、人の手で作られた希望だということを。
神を信じた民。
神を演じた少年。
そして、神を造った男たち。
これは、祈りでは救われなかった時代に、
飢えた民が命を賭して立ち上がった、島原の乱の裏側を描く、
壮絶なる反逆の戦記。
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