鎮魂歌は届かない
――いったいどれほどの未練があれば、人は成仏することを拒み、悪霊となってまで、この世に留まることを望むのだろう。そもそも、この世に生を受けた人間の内、どれだけの人間が未練を残すことなくこの世を去ることができるのだろう。
小学1年生の時、母親が失踪した。生まれたばかりの妹を残して。母親の代わりに自分が妹を愛してみせる。そうして捧げた自分の青春。自分の人生。それらの日々が如何に無駄であったかを間宮真美は知った。全てを置いて逃げ出した彼女はその先で、この世ならざる者を見る。
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