あやかし姫
祝祭の朝、大聖堂の頂に掲げられた十字架に乗っていたのは、隣国へ嫁ぐはずの「忌姫(いみひめ)」クレーシスの、穏やかに微笑む生首だった。
屋敷の屋根裏で、虐げられて育った少女クレーシス。
彼女の夜の窓辺には、いつしか名状しがたき「何者か」が訪れるようになる。
彼は彼女に、ただひとつだけを願った。
――自ら選び、すべてを差し出すこと。
愛か、呪いか。
これは、与えられた救済を拒み、幸福を選び取った少女の、残酷で甘美な童話。
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