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第74話 【IF】 もしもの話 本編とは関係ないです

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死んだはずの俺が何故か生きていた。

「理人くん…大丈夫?」

「理人様、具合は大丈夫ですの?」

月子と塔子が俺を覗き込んでいた。

あれ…可笑しいな…月子ってこんな顔だったっけ…もっとこう可愛く見えてたのに…

それに比べて塔子は凄く綺麗だ…流石に学園1綺麗と言われる事はある。

「心配掛けてゴメン…そう言えば他の人は」

「理人、ようやく会えたわね…」

「うわぁぁぁぁぁー―――――っ、何だこの化け物はー――っ」

「一体どうしたと言うのです、何処に化け物が、すぐにこのイシュタルが…」

「うわぁぁぁぁぁー――助けて、助けてくれー-」

「一体、何があったのじゃ、理人お兄ちゃん?」

「どうかされました? 理人様」

「うわぁぁぁぁぁぁー―――――――っ、塔子、月子逃げないと…早く」

だが二人とも逃げようとしない。

もしかして…洗脳でもされているのか?

仕方ない…今は逃げた方が良い。

俺は家を飛び出して、森に逃げようとし…躓いた。

嘘だろう…肉を食われて腐った死体があった。

「ああああっ、これは何だ…食われている」

「理人…どうした…」

女性の声が聞こえた。

そこに居たのは、まるでゾンビにしか見えない、体が腐った女だった。

『逃げなくちゃ』

俺はひたすら走った。

あと少しだ…街までたどり着けば…助かる。

だが、街で見た物は…

人間が滅ぼされ…ゾンビに支配された街だった。

「理人…さん…こんにちは」

「理人さん…」

「うわぁぁぁぁー――っ、イヒッ、いひひひひひ、あーはははははっ、あはあはあはあはっ!」

◆◆◆

「狂ってしまっているわね…私が抜けたから、普通に戻ったのかしら」

「あの理人くん、可哀そうだよ」

「可哀そうですわ」

「仕方ないのじゃ…メアリー楽にしてやってくれ」

「はい」

◆◆◆

化け物が、すぐ傍に来て俺の首を跳ねた。

この地獄で生きる位なら…死んだ方が良いよな。

あっさり…僕は殺された…

だけど…何でこの化け物たちは泣くんだろう…

彼女たちの服に見覚えがあった…

そうか…彼女たちは…そうだ…

「ごめんね」

それを伝えるのが俺の精一杯だった。
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