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第二章 甘い生活
第24話 SEXは美徳
しおりを挟むあの日から俺の生活はすっかり変わってしまった。
基本的に、二人が離してくれなかった。
美味しい物を食べて、ひたすらSEXをする生活。
そして、カップにも出して、それを二人がお金に換えてくる。
そんな生活だ。
三人とも、宝石やぜいたく品を欲しがらない性格のせいか金貨がどんどん溜まっていく。
本当にこんな生活を送っていて良いのだろうか?
同級生の女子が恐らく魔王軍と戦おうとしている時に、こんな怠惰な生活…まぁ良いよな。
俺はそこ迄仲が良い女子は居ない。
幼馴染、親友、彼女…そんな関係の人間はいない。
実際に俺が城で困っていても助けてくれた存在は居なかった。
俺にとってクラスの皆は、同じ場所で暮らした知り合い。
その程度の存在だ。
◆◆◆
なんだか、引き篭もりみたいな生活を送っている気がする。
そう思い、カップを売りに行くときに一緒に治療院についていった。
受付の女性と目があった。
「貴方がもしかしたらこのカップの提供者ですか?」
「ええっ、まぁ…」
カセリアさんとミムと一緒に居る時点でバレバレだよな。
「凄いですね! 貴方奇跡の精子の持ち主なんですよ!貴方の精子は鑑定してみましたら最高ランクのSランクなんですよ! 貴方の精子から出来た子は『正常な男性』に育つ可能性が高いんですよ!それでですね…買い取り先を当治療院にして専属契約しませんか? 1カップ辺り金貨20枚で買いますから!」
金貨20枚って約200万円だよな。
「素晴らしい話ですが、こんな爛れた生活をしていて良いのでしょうか?」
女神信仰の一神教、普通に考えてこう言うのは駄目な筈だよな。
「何を言っているんですか? SEXは美徳です! やれるチャンスがあるなら男性なら何時でもするべきですよ! 貴方の精子はSランク! 貴方が女性を抱く事は尊い行為なのです! 王女でも、年増が好きなら女王でも、例え式典中であってもヤリたくなったら即押し倒すべきです! 教会がいえ女神様が認めますから!」
「冗談ですよね!」
「いえ、冗談ではありません!大体貴方は男性保護施設に居るのですよね?」
「まぁ」
「あそこの備え付けのリストには貴族の令嬢から神職者まで居ますよ」
そう言えばマリン王女からも連絡先を貰っていたんだっけ。
「そう言えば、マリン王女からも連絡先を貰っていたんだけど…まさか…これ」
「あらら、それあっちのお誘いも入っていますね…まぁ今の貴方の相手を拒む者は恐らく誰もいないでしょうが」
マジか…
「理人、これで解ったろう? これから戻って頑張ろう」
「お兄ちゃん、今日も朝まで頑張ろうか?」
SEXは美徳…それで良いんだよな…
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