推し変したので口説かないでください!!
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10歳になる加賀真雪(かがまゆき)には年の離れた姉がいた。
ある日、姉が友人と行くために抑えていたチケットが、ドタキャンで一枚余ってしまった。
そんな姉に「チケット代はいらないから、一緒に行かない?」と誘われ初めて観に行ったところ、同い年くらいの子役俳優がいた。
名前は篠塚理人(しのづかりひと)くん。台詞も演技力も輝いていた。
そんな彼は舞台終了後に一人で練習しており、監督にダメ出しをされても熱心に聞いていた。
トイレに行く姉を待っていた真雪は、目が合ってしまった。
「さっき、前の方に座っていたよね。見に来てくれてありがとう」
「ええと……りゅういちくん?」
「理人だよ。隆一とは従兄弟なんだ」
「リトくん!」
それから真雪は、リトくんと従兄弟の隆一ことリュウくんを追うようになった。
それから四年が経ち、中学三年生の春。
「落ち着いて聞いてね、ユキちゃん。理人くんも隆一くんも、芸能活動を休止するみたい」
「え!」
そして中学三年生の冬──一月。
春から篠塚隆一が、八人組男子アイドルグループに所属することと、篠塚理人が芸能界を引退することを知ってしまった。
寂しいけれど、十歳から十五歳までの五年間は楽しく推し活していたので、お疲れさまでしたと手紙を書いて事務所へ送った。
「リトくんは一般人になるんだし、これからはリュウくんを推そう」
ところが高校一年生の四月。入学式前に教室で待機していると、見覚えのある人物が眼鏡をかけて教室に入って来て──!?
かつての推しと同級生になり、高校生活が始まるお話。
篠塚理人(15)×加賀真雪(15)
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