冒険者になったことは正解なのか？！

　幼い頃に両親を亡くしたヴィックは叔父夫婦に預けられ、そこでは奴隷の様に扱われた。生きるために耐え続けていたが、15歳になると家を追い出されてしまう。
　生きるために都市マイルスで冒険者になったが、仲間はおらず、力や知識も無いため、たいして稼ぐことができずにその日暮らしの生活を続ける。それでも一人で生きることに僅かながらの充実感も感じていた。

　そんなある日、同じ新人冒険者のミストと一緒に冒険をすることになる。初めての冒険のはずだったが、ミストが強いモンスターを倒すほどの活躍をし、一躍有名になり、その光景を見たヴィックは劣等感を抱いてしまう。

　そんなヴィックに一人の青年が声を掛けた。

　「成り上がるチャンスが欲しくないかい」

　何の取り柄も無い少年が、様々な困難に対峙しながら、冒険者として生きていこうとするお話。