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しおりを挟むそれからはヒロの部屋でのみ、男に戻ったり、女になったり。
不思議だが、女物の服を身につけると自然と女みたいな口調や仕草になる。
着るもので人、て中身も変えてしまうみたいだ。
ある日の夕飯の時間。またもや、悠人は1人でかなりアホなマシンガントーク。
今日もお父さんもお兄さんの海斗さんもいる。
大抵、ゲームかセックスの赤裸々な話し。
「にしても、あれだなあ、最近、瑞希さんの動画とか見かけない気する、いつも上位だったのに」
思わず、ドキッとした。
目の前でごはん食べてる俺がその瑞希です....。
平然を装いながら、女装姿の俺は食事。
お風呂を頂こうと服を脱ごう、としていたところでした。
「あ、す、すみません」
お兄さんの海斗さんの姿がありました。
海斗さんもお風呂のつもりだったのでしょう。
俺は慌てて脱ぎかけた女性物のトップスを直し、脱衣場から廊下に出ました。
キッチンではお母さんが立っています。
明日の料理の下ごしらえをしているみたいです。
「手伝いましょうか、お母さん」
お母さんは俺に気がつくと、
「あら、いいのよ。瑞希ちゃんはゆっくりしていて」
優しく微笑み返してくれます。
俺はそのままヒロの部屋へと入る予定でした。
悠人とばったり。
き、気まずい....。
なにか話しかけられる前に軽く会釈し、ヒロの部屋へと入りました。
あー、危なかった...。
ヒロは勉強机に向かい、真剣な顔で勉強に取り組んでいます。
声をかけず、そっと、ヒロの姿を見守りました。
「あれ、瑞希。お風呂もう済んだの?」
「最後に頂こうと思って」
ヒロは勉強机とセットの椅子に座っていましたが、反転し、俺を見つめます。
「明日、デートしよっか」
「うん!」
ヒロが手招きし、抱き寄せられるとキスを交わしました。
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