俺の居場所

さくや

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「挿れるぞ」

そう言いながら柊は熱く昂ぶった自身の雄の先端を俺の蕾に合わせ、そのまま腰を進めた。
先端が入り、そのまま少しずつ俺の中に柊の雄が押しいってくる。

「ふぁ…んっ…はぁ……」

いつもなら一気にくる衝撃が今日は何故かこず、そのかわり焦らすように中を刺激しながら俺の奥へと進んでくる。

いつもは一気に挿れられるのでそこで一回俺はイッてしまうのだが今日はゆっくり挿れられているせいかまだ熱を放てず俺のものは熱く昂ぶったままだ。

「なっ……んで…はぁ……んぁ…」

なんでいつもみたいに一気に挿れ、せめないのか。
言葉にはならなかったが俺が言いたいことが理解できたのか柊が言葉を返してくる。

「いつも激しくするとナツメは快感にぶっとんでかわいくはなるがそのかわりあまり覚えていないだろう?
だから、一度俺とつながっている時のことを記憶に残すような抱き方をしたくてな。
ずっと、考えていたんだがいつもおまえを抱くと我慢できなくなって、激しくしてしまう。
だから、今日は俺も我慢してゆっくりすることにしたんだよ。」

長々と説明されるが俺としては

そんなおまえの都合なんて知るかーーー!!

と叫べたら叫んでいただろうことは間違いない。


だが、今の俺の状態ではそんな余裕すらない。
いつもならイケているのにまだイクことができない。
熱は高まり続けていくが解放まで至らず。
快感の波はとめどもなくやってくるが絶頂までイクことができない。
そんな中途半端な状態が続く。

「はぅ…はぁ……んっ…あぁ…あんあぁ…」

「はっ、気持ち良さそうだな?
まだ、とんではいないようだな。
もう少し奥まで挿れるぞ?」

俺がいつものように快感でとんでいないのを確認すると柊はゆっくりまた腰を進め、自身の雄を俺の奥へ押し挿れてくる。
押し挿ってくる柊の雄を俺の中は従順に受け入れ、離さないように締め付け、奥へと導く。

与えられる快楽を貪欲に得ようとする自身の身体についてはもう諦めている。
だから、あまりそれについては考えないようにしているがこのままでは俺はいつ解放されるかわからない。
いつも長期戦だが今日はさらに長くなるような気がする。

「んっ…まっ…はふぅ…あぅはぁぁ…だか…」

はやく熱を解放したい俺と

「まだだ。……もう少し我慢しろ。
ここで一気にしたらまたナツメはとんで俺との行為をきちんと覚えていないだろう?
だから、まだだ。」

何がなんでも俺の記憶にこの交わりを残したい柊との攻防戦が続く。











先に白旗を揚げたのはやはり俺の方だった。
というか、当たり前だよな。
俺の方が完全に不利だし。
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