役立たず聖女見習い、追放されたので森でマイホームとスローライフします ~召喚できるのは非生物だけ?いいえ、全部最強でした~
聖女見習いとして教会に仕えていた少女は、
「役立たず」と嘲笑され、ある日突然、追放された。
理由は単純。
彼女が召喚できるのは――タンスやぬいぐるみなどの非生物だけだったから。
森へ放り出され、夜を前に途方に暮れる中、
彼女は必死に召喚を行う。
呼び出されたのは、一体の熊のぬいぐるみ。
だがその瞬間、彼女のスキルは覚醒する。
【付喪神】――非生物に魂を宿らせる能力。
喋らないが最強の熊、
空を飛び無限引き出し爆撃を行うタンス、
敬語で語る伝説級聖剣、
そして四本足で歩き、すべてを自動化する“マイホーム”。
彼女自身は戦わない。
努力もしない。
頑張らない。
ただ「止まる場所が欲しかった」だけなのに、
気づけば魔物の軍勢は消え、
王城と大聖堂は跡形もなく吹き飛び、
――しかし人々は、なぜか生きていた。
英雄になることを拒み、
責任を背負うこともせず、
彼女は再び森へ帰る。
自動調理、自動防衛、完璧な保存環境。
便利すぎる家と、喋らない仲間たちに囲まれた、
頑張らないスローライフが、今日も続いていく。
これは、
「世界を救ってしまったのに、何もしない」
追放聖女の物語。
-
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目次
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