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第二章 戸惑いの異世界
23.大樹の手記 四章(閑話)
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四.魔術について
魔術とは、本来魔神が無意識で使用する超常現象を人が使用可能なように形態立ててまとめた物であり、一種の学問と言える。本能で使用出来ている魔族や魔物等も存在するが、それらは汎用的な魔術を使用するにとどまる。
魔人を初めとして、魔力を持ち高い知性を有する種族は、魔術を学ぶことで多様な効果を産み出すことが出来る。これらを総じて呪文と呼ぶ。呪文は特定の文言を発声することで即使用可能になると言うものではないが、体内の魔力を体外へ放出するための訓練を行うことで簡単なものならそれほど時間をかけずに習得できる。
この基礎訓練と基礎呪文をまとめた物を後世へと残すため、魔術書として別途記しておいた。かなり簡略化して習得を容易にしたはずだが、それでも全ての者が同等の時間で同等の成果を上げることは出来なかった。つまり学習内容が同じでも資質による個人差を覆すことは出来ないと言うことになる。
基礎呪文としてまとめた中の初歩呪文にファイアボールと言うものがある。これは手のひらから魔力を放出する技術と、誰でも知っている炎という概念を組み合わせ、対象へ向けて発射すると言うものだが、実際には対象(生物や物体)までの間にある魔素を次々に炎へ変換して近づけていくものである。そのため発射までこぎつけてしまえば避けることは出来ない。ただし対象までの距離が遠すぎる場合には途中で制御が失われ火球は空中で途切れ消滅する。
また中級の呪文としてライトニングという呪文があるが、これは呪文を発動したあと対象の周囲にある魔素を雷状に変化させるものである。そのため手元から飛んでいく事はなく、頭上から雷が落ちたように発生する。上級のエクスプロージョンも同様であり、難易度は高くなるが避けられる可能性は低くなる。
強い力をもたらす魔術ほど大きな魔力が必要となり、体内魔力の少ない者は強大な呪文は使用すること自体困難だ。魔術資質に恵まれた湾曲角を持つ者が十分に修練をし、無駄の無い魔力操作を行ったとしても上級呪文の中でも魔力消費量の大きなジャイアントフィストを二度連続で使用するのがやっとである。
それ以上の魔術を行使するならば、魔術書に記載してある内容以上の技術を習得し、その原理を理解する必要があるが、そのことを記しておくことは世界の危機にも直結しかねないためあえて残さないことにした。だがこれを読むのが孫かそれに準ずる身内だと信じてヒントのみは残しておくため、興味があれば考えてみると良いだろう。
魔神が使用する本来の魔術を習得するということは、体内魔力と大気中の魔素を同時に利用することに他ならない。その力を習得すれば、人知どころか神知を超えた効果をもたらすことも可能である。実際に私はその原理を見つけ出し長い時間をかけて修練を積みあげ習得した。その結果、魔神と対立していた天神を葬ることに成功したのだから、その強大な力がどれほどのものかわかるだろう。
本物の魔術を習得すると言うことは、この世に存在するものであればどんなものでも手元に生成可能とすることと同意であり、私はこの原理を発見し利用したことで、この世界にて『こむらのラーメン』を完全再現できた。要は想像力と魔力の使用技術の応用に不可能はないと言うことである。
体内の魔力を使用しすぎると疲労感を覚えるようになり、完全に枯渇した場合はその場に倒れることもあるほどだ。そのため状況判断は非常に大切である。魔力が減ってきたと感じた場合には使用を控えじっとしているだけで回復していく。回復速度には個人差があるが、目を閉じ落ち着いて呼吸を整えるだけで回復速度は向上する。この技術を瞑想と呼ぶことにする。
魔術とは、本来魔神が無意識で使用する超常現象を人が使用可能なように形態立ててまとめた物であり、一種の学問と言える。本能で使用出来ている魔族や魔物等も存在するが、それらは汎用的な魔術を使用するにとどまる。
魔人を初めとして、魔力を持ち高い知性を有する種族は、魔術を学ぶことで多様な効果を産み出すことが出来る。これらを総じて呪文と呼ぶ。呪文は特定の文言を発声することで即使用可能になると言うものではないが、体内の魔力を体外へ放出するための訓練を行うことで簡単なものならそれほど時間をかけずに習得できる。
この基礎訓練と基礎呪文をまとめた物を後世へと残すため、魔術書として別途記しておいた。かなり簡略化して習得を容易にしたはずだが、それでも全ての者が同等の時間で同等の成果を上げることは出来なかった。つまり学習内容が同じでも資質による個人差を覆すことは出来ないと言うことになる。
基礎呪文としてまとめた中の初歩呪文にファイアボールと言うものがある。これは手のひらから魔力を放出する技術と、誰でも知っている炎という概念を組み合わせ、対象へ向けて発射すると言うものだが、実際には対象(生物や物体)までの間にある魔素を次々に炎へ変換して近づけていくものである。そのため発射までこぎつけてしまえば避けることは出来ない。ただし対象までの距離が遠すぎる場合には途中で制御が失われ火球は空中で途切れ消滅する。
また中級の呪文としてライトニングという呪文があるが、これは呪文を発動したあと対象の周囲にある魔素を雷状に変化させるものである。そのため手元から飛んでいく事はなく、頭上から雷が落ちたように発生する。上級のエクスプロージョンも同様であり、難易度は高くなるが避けられる可能性は低くなる。
強い力をもたらす魔術ほど大きな魔力が必要となり、体内魔力の少ない者は強大な呪文は使用すること自体困難だ。魔術資質に恵まれた湾曲角を持つ者が十分に修練をし、無駄の無い魔力操作を行ったとしても上級呪文の中でも魔力消費量の大きなジャイアントフィストを二度連続で使用するのがやっとである。
それ以上の魔術を行使するならば、魔術書に記載してある内容以上の技術を習得し、その原理を理解する必要があるが、そのことを記しておくことは世界の危機にも直結しかねないためあえて残さないことにした。だがこれを読むのが孫かそれに準ずる身内だと信じてヒントのみは残しておくため、興味があれば考えてみると良いだろう。
魔神が使用する本来の魔術を習得するということは、体内魔力と大気中の魔素を同時に利用することに他ならない。その力を習得すれば、人知どころか神知を超えた効果をもたらすことも可能である。実際に私はその原理を見つけ出し長い時間をかけて修練を積みあげ習得した。その結果、魔神と対立していた天神を葬ることに成功したのだから、その強大な力がどれほどのものかわかるだろう。
本物の魔術を習得すると言うことは、この世に存在するものであればどんなものでも手元に生成可能とすることと同意であり、私はこの原理を発見し利用したことで、この世界にて『こむらのラーメン』を完全再現できた。要は想像力と魔力の使用技術の応用に不可能はないと言うことである。
体内の魔力を使用しすぎると疲労感を覚えるようになり、完全に枯渇した場合はその場に倒れることもあるほどだ。そのため状況判断は非常に大切である。魔力が減ってきたと感じた場合には使用を控えじっとしているだけで回復していく。回復速度には個人差があるが、目を閉じ落ち着いて呼吸を整えるだけで回復速度は向上する。この技術を瞑想と呼ぶことにする。
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