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後日譚
20.夜会後の王宮内客室にて 中 ※
しおりを挟むゆっくりと上半身の夜着を取られ、ルークに見下ろされる。その視線すら、ミアには刺激だ。背中から、ぞくぞくと何かが上がってくる。
「少し、大きくなったよね」
「…そうかも」
両胸に触れながら、ルークがそんなことを言った。珍しい。魔力暴走をしているわけではないけれど、ミアがいつもより攻め立てたから、その時みたいに本能が強めに見える。くすぐったい感覚しかルークはくれなくて、もっと刺激が欲しくて身体を動かしてしまう。
「ルーク…」
「ん?」
「っあ!」
「…触れて欲しそうだね」
「んん…」
胸の頂きを擦られ弾かれ、さらに舐められている。片方ずつではなく、両方を勢いよく攻められる。開いていた足はとっくにルークの腰に絡みついていた。
「んあっ!」
「気持ちいい?」
応える隙をルークはくれなかった。指で挟まれてそのまま強弱をつけられる。舐められたと思えば、吸い上げられる。今までもずっとされてきたことだけど、今日は特別にたくさん遊ばれている気がする。
腰が浮くのを止められない。下半身が疼くのと共に、段々と上り詰めていることも分かっていた。
「あっ、ルークっ」
「ん、そろそろ?」
「はあっ、んっ…、あん…」
ルークの指と舌が、頂きをひたすら行き来して攻め立ててくる。この動きが好きで、身体の反りが大きくなることもルークは知っている。いつも反りすぎて、回復魔術が腰によく残るからと、ルークが体重を掛けて押さえようとしてくるのも変わらない。
「あっ、あ、ルークっ!」
「まだ上だけだよ、ミア」
「んん、あっ、んああ!」
胸だけで達したミアの腹や腰を撫で、そのたびに身体を震わせるミアを見て、どうしてこんなにも満たされるのだろうかと、ルークは思った。
普段から交わる時はいつもそうだ。ルークの前戯でミアが感じているのを見るだけでも、幸せだと実感できる。東から帰ってきた時の平和が、未だ続いているからなのだろうか。
力の抜けたミアから、下半身の夜着と下着も取り払ってしまう。冷たくて、少し重たい。胸で達する前から相当に濡れていたのは分かっていたが、ルークがさっき攻められた手前、そんなにすぐ、ミアの期待に応えるわけにはいかなかった。
胸で感じながらルーク自身に押し当てられていたその秘部は、ミアの腰が浮くたびに擦れていた。もしかしたら、潮も吹いたのかもしれない。ルークがそうされても耐えていられるのは、さっき一度果てているからだ。
十分に濡れているところに、顔を近づける。きっとミアは、もっと先を望んでいるはずだ。
「…ん、ルーク?」
「ミアには散々舐められたからね」
「んっ」
白くて滑らかな内太ももに、ちゅっと強めに吸いつき痕を残す。こんなところ、他人に見られるわけがないのだから、ルークの好きなように痕を残していい場所だと思うと、痛々しいくらいに強い痕を残したくなるが、それは自重する。
膝裏から太もも、秘部の近くまで舌を這わせると、それだけでも蜜は溢れ出てくる。
「準備はとっくにできてそうだけど、まだ挿れないよ」
その言葉だけでも身を震わせるミアが、可愛くて仕方ない。秘部の側、足の付け根を舐め上げると、ミアの腰が浮く。
「んあっ」
「ふふ、気持ちいいね」
本当に刺激の欲しいところには触れず、足の指先やふくらはぎなども啄んで、そのたびに上がるミアの声を楽しんだ。ミアがどうして欲しいのかもはっきりと分かっている。それでも、なかなかそうしたくない。腰を揺らして焦れてくるミアが可愛すぎる。
ちなみに、ふたりの魔力は放出されているし、挿入がなくても中和されて戻っていく。これに気付いたのは東から帰ってきてしばらくしてからの交わりの時だった。挿入がなくても増強ができるのが番の成熟なのかと、ルークは感心し、ミアはそんな風に難しく考えるルークに呆れていた。
「るーく」
「どうしてほしい?」
「いじわる」
「僕のこと、虐めておいてそれはないなあ」
「んんっ…」
秘部に向かって息を吹きかけるだけでも、ミアは身体を震わせる。挿れたらどんなに気持ちいいかなんて、ずっと前から知っている。
「るーく…」
「ん?」
「いれて、おねがい」
「…まだ挿れないけど、触ってあげる」
恥ずかしさと気持ち良さに飲まれて、快感に蕩け切っているミアの蜜壷は、ルークが攻め始める前から受け入れる準備が整っている。
それでも、まだ焦らしてみたかった。待たされているミアは泣きそうで、その表情がルークを誘ったが、我慢した。きっと、もっと強い快感が待っている。番だから、常に快感は得られるものの、更に上があるのではないかと、探りたくなってしまう。
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