終わりは突然に ~まだ見ぬ息子への祈り~


 主人公のシェヘラザードとジルベールは政略結婚夫婦。
 
 お互いに過不足なく順調に暮らしてきたが、何年かたつうちにある不協和音が二人の間に流れ出した。
 それは子供がいないこと。跡取りを必要とする侯爵家は、ジルベールに妾を迎える。

 そこでもジルベールはシェヘラザードを妻として尊重し、妾には母親としての役割だけを与えて分担させた。
 どちらにも何不自由ない暮しを約束し、特に問題なく過ごしていた。

 嫡男も生まれ、順風満帆だと思われていたところに新たな難題が持ち上がる。
 妾が、跡取りの母親であることを笠に着て、形ばかりの妻でしかないとシェヘラザードを罵り、排除しようと動き出したのだ。

 こんなはずではなかったと、頭を抱えるしかないジルベールと、全てを諦めて彼の元を去るシェヘラザード。

 だが思わぬ展開から起きた奇跡が、二人の人生を再び交差させる。
  
 ☆R15は保険でふ。
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