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楽しい想い出

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次の日になり、シオンの兄達が合流しました。

「さて?どうしてこうなった?」

冷静なレインの方は頭を抱えながら尋ねた。

「ちょっと待った!私は悪くないわよ?蒼さんが知り合いを紹介したいって言うから!?」

いつもやらかすシオンをジトーと見つめられて反論するが──

「まぁ、シオンだしな~?」

ルークはいつものことだと納得していた。

「それにシオンの命を救ってくれた恩人だ。感謝しないとな」

ルークの言葉にレインも軽くため息を付いて確かにと納得するのだった。
こうして新しく水の大精霊アクエリアスを伴ってバカンスを楽しむシオン達だった。
水の精霊であるアクアはシオン達バカンスを楽しんでいるとき、湖の中を散歩する水族館のような体験をさせてくれた。

うん!これは事業にしたら儲かるよ!
凄く綺麗だしね♪
今度、上手いこと水族館を作れないか相談してみよう。

俗世に染まっているヒロインである。

「そういえばアクア、シオンの絵は見たか?」
「絵?いえまだ見てないわね~」
「凄いのよ!魔法も使わずに描いた絵が飛び出して見えるの♪」

アクアはいまいち想像ができず首を傾げた。

「絵が飛び出る?聞いたことがないわね?」

紅さんと蒼さんはニヤリッとイタズラっ子のように笑った。

「これは屋敷に帰ったら楽しみだな?」
「そうね♪私達ですら驚いたのだから、アクアがどんなリアクションをするのか楽しみね~」

???

屋敷に帰るまで秘密との事でアクアは楽しみにする事にした。そして5日間ほど滞在してから帰るのでした。

「シオン、お誘いありがとうございました。また学園でお会いしましょう」

リリィは丁寧に御礼をしてから自分の家に帰って行った。

「楽しかったですね♪」
「そだね~」
「お土産どうしよう?」

家に戻ってからも興奮が収まらず女の子達は楽しく会話していた。

「お帰り、手紙を読んだが本当に水の大精霊アクエリアス様が来て下さるとは………」

シオンの父親にして公爵家当主はどんどん我が家が人外魔境になっていくと遠い目をした。

「あなた!シオンの命の恩人に失礼ですわ!」
「そうだな。大変失礼しました!部屋を用意しておりますのでおくつろぎ下さい」

頭を下げるカール公爵にアクアは微笑みながら言うのだった。

「いえ、こちらこそ急に付いてきてしまって申し訳ございません。お世話になります」

挨拶をすると紅さんと蒼さんが手を引いて画廊の部屋に引っ張って行った。

「ちょっと、行くから引っ張らないで…………」

二人は喜々としてアクアを連れて行った。
そして──

「なんですの!?これはーーーー!!!」

初めてみるシオンの絵に一目で虜になるアクアだった。


これはアクアさんの絵も早々に描かないと怒られそうだなぁ~と思うシオンでした。




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