電車の中で肩を貸したら、『人形姫』と添い寝するようになりました 〜いつも無表情の学校一の美少女は俺だけにひまわりのような笑顔を向けてくる〜

「これからも私と添い寝してくれませんか……?」
「……ビッチなのか?」
「私ビッチだと思われたんですか!?」


 人に恋愛感情を持てなくなった高校生・東雲凪は、電車でうたた寝していた。
 起きたら、まさか学校一の美少女・栗花落真白と頭を預けあって寝ていた。

 学校では『人形姫』と呼ばれている、人形のように美しく無表情な栗花落はなんと予想外の提案を東雲に持ちかける。

「これからも、私と添い寝してくれませんか……?」

 お互いに眠れないことに悩んでいたこともあり、東雲はその提案を飲み込む。

「お前は俺の抱き枕だ」
「私抱き枕扱いですか!?」
 背中から抱きしめたり、

「その足はなんだ?」
「東雲くんと、足繋ぎたいな、なんて」
 足をくっつけられたり、

「俺と一緒にいて、ほんとに安心する……?」
「東雲くんと一緒にいるととても安心するの……」
 そっと聞いてみたり……。

 東雲の前だけ、栗花落はひまわりのような笑顔を浮かべる。

 教室では関わりのなかった二人は、眠れない原因も、境遇も違う。噛み合っていないようで噛み合っている二人は、添い寝を通して、からかいあって寄り添いあって、最後に結ばれる―――掛け合いが魅力的すぎると評判のラブストーリーは、ここから始まります。

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