処刑されるはずだった俺は修道女に扮して生き延びたが、性悪神父に執着される
悪魔に魂を売った外道一族という汚名を着せられ、家族もろとも処刑を言い渡された名門ティフェレト家──
処刑当日、ティフェレト家の長男であるリアンは父親から「お前だけは生き延びろ」という命を受け、修道女に扮して逃亡することに成功する。
異国の地を目指す旅の途中、空腹と疲労で動けなくなってしまったリアンは巡礼中の神父レオニスに声をかけられ命拾いするのだが、強い違和感に警戒心を解くことができなかった。
どこかで会った気がするけれど、思い出せない──
レオニスが所有する修道院に着いた夜、与えられた居室でリアンは必死で記憶を手繰り寄せ、違和感の正体をようやく探り出す。
いつだったか、リアンが初めて社交界デビューした時のこと、しつこく口説いてきた男がいて、それが吟遊詩人に成りすましたレオニスだったことを思い出したのだ。
表向きは敬虔な聖職者として振る舞うレオニスだが、彼には稀代の男色家という裏の顔がある──
そうと分かれば、こんな危険なところにはいられない……
真夜中、忍び足で修道院を抜け出そうとするリアンだったが、背後からレオニスの冷酷な声が響く。
「リアン・ティフェレト。君に逃げ場などないはずですが」
リアンは息を呑んだ。
レオニスもまた、修道女に扮したはずの自分をティフェレト家のリアンだと見破っていたのだ──
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