記憶の書店と、ひとつぶの問い

その本屋には、道に迷ったようにしてしか辿り着けない。
ふとした瞬間、心の奥に沈めた記憶を呼び起こすように、本たちは彼女の前に姿を現す。
彼女が足を踏み入れたのは、路地裏の片隅にぽつんと佇む、不思議な書店。
そこに並ぶ本はすべて、誰かがかつて心にしまい込んだ〈記憶〉だった。
何を忘れ、何を思い出し、なぜ人は記憶と向き合わなければならないのか。
口数少ない店主の老人と一冊ずつ記憶をめぐるたびに、彼女は“自分自身”という謎に少しずつ近づいていく。

過去に怯える者、痛みに蓋をする者、真実に背を向ける者──
すべての読者に静かに問いかける、“記憶”と“赦し”をめぐる連作ミステリー。
物語を読み終える時、あなたも一つの答えに辿り着く。
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