少女ミカ
ヒューマノイド産業革命による異常な電力消費と資源枯渇、そして世界規模の大飢饉。
人類がほぼ絶滅してから200年が経過した近未来では、溢れかえった機械たちが、わずかな生き残りを「神様」として崇め、自身の存在意義である『仕事』をもらおうと激しい奪い合いを繰り広げていた。
都市の最上階。冷たい風が吹きすさぶ外の世界とは対照的に、そこには穏やかで温かい時間が流れている。
稼働23年目の旧型汎用ロボット「ユウ」がお仕えするたった一人の神様は、天真爛漫な人間の少女「ミカ」だった。
「ミカ。その行動は生産性が皆無であり、論理的ではありません」
「もう、ユウは理屈っぽいなぁ。無駄なのが楽しいんだよ」
安全と効率を最優先に行動する真面目な機械と、無駄を愛する自由奔放な少女。
色褪せたガラクタ集めや、意味のないおままごと、ただ笑い合うだけの時間。
生産性「ゼロ」の非効率な出来事ばかりなのに、なぜかユウの冷たいメインシステムは、未知の熱(バグ)を帯びていく。
ただ仕事をもらうための関係だったはずのふたりが、クスッと笑える日常を通して、やがて「家族」という特別な絆を結ぶまで。
滅びた世界で紡がれる、優しくて温かいSFスローライフ。
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