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15、宮廷魔技師と追放魔女王3

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「な、な、な、な………何これ?」

「うん、名前言ったじゃん、魔砲撃鉄一式・カノンナックルよ」

「そ、そうじゃなくて!!、何このアホみたいな威力!!」

「アハハハ、凄いでしょ~自信作なんだ~」

「は?、こ、これあんたが作ったの?」

「うん、そうだけど?」

「………参考までに聞くけど、どうやってこんなとんでも武装を作ったの?」

「うん?、科学と魔法の融合ってところね!!!」

「あ?どういうこと?」

「うーーん、貴方蒸気機関って知ってる?」

「知ってるわ」

「それの技術なんかを魔道具に応用したりするの、それぞれの良いとこどりをするのが魔化学」

「はぁ?!、そ、そんな事……思いつきもしなかった」

「ね?技術なんてものは人生全てかけて漸く神の時代に一歩近づく、そんなもんなのよ~、終わりなんてないーーーでしょ?」



ーーーーーーーーーーーー



「つまり、左手は魔法強化式が組まれてて、右手はその魔法を殴って加速させるため対魔法式、しかもただの対魔法式じゃなく、魔法を弾くオリジナル………でもおかしいわ、こんな複雑で精緻な術式に耐えられる素材なんて存在しないはず………」

「だからそれが思い込みだって、鉄や鋼をうまく組み込めば十分耐えられるのよ、杖の木なんかよりよっぽど強い素材よ、まぁこのグローブの機械部品はドワーフの共作で作った魔法で鍛えられた金属、魔法鉄や魔法鋼だから強いってのはあるけどね」

「そ、そんな素材ずるいわ!!私にもよこしなさい!!」

「いや~あれ結構希少だから今は手持ちにはないかも………でも普通の鋼や鉄でも似たような製法でやることによってランクは下がるけど劣化魔法鉄や劣化魔法鋼は作れると思う、まぁ、《カノンナックル》は100万倍くらいの倍率で、普通の素材でも頑張れば10倍くらいはいけるはず、大体あの火力はオーバーキル気味だしね~」

「と、とりあえず魔法鉄と魔法鋼の作り方教えなさい!!」

魔道具研究所の研究室でさっきとは180度違うチェルシーの姿があった、私と共にあーでもないこーでもないとギャーギャー騒いで無邪気にはしゃぐ。

新しいおもちゃをねだる子供のような口調で素材をねだってくるチェルシー、この世の全てに絶望したような昼間の女とは似ても似つかない姿があった。


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