顔採用の新人社員が部下になった。
今井カナ――私は大学卒業した後の進路を考える事が増えた。
私の長所って何処だろう?
一部ピンク色の髪を撫で姿見の前に立ち服装チェック、爪先はキラキラなお年頃の学生だ。
バイト経験もカフェの店員さんしかない。
困ったら親に相談してみようと私はリビングで団欒する両親に問う。
「都会とか行ってみようかな?」
親の返事は『好きにしなさい』と短い、私は許可が出て笑顔になった。
料理やお菓子も楽しそうだけど、お母さんのお手伝いレベルしか技術が無いと気付く。ドラマも良く見るから映像系に行こうかなと資料を漁るも、入社前に作品を提出しないと行けないらしい。
「ムズいなー」
例えばカフェのバイト店員みたいな『いらっしゃいませ~』と挨拶をして『いかがなさいますか?』ってメニューをとってー。
「おや、おやおや」
技術職大手の『宝木』という会社が『受付嬢』を募集している。
受付嬢って言ったら私の理想に近い!
お客さんが来たら要件を尋ねて、案内するだけじゃん!
私は思い切って試験を受けた。そして、届いた採用通知は『合格』の二文字。
大学を卒業して一人暮らしが始まった。冬休みが明ける前に顔合わせで出社する。
支給された制服を着て一箇所に集められた。
暫く待つと変なおじさんが部屋に入る。
西部劇のガンマンみたいな姿で筋骨隆々の逞しい神下部長が私達の前に立った。そして、非常に申し訳無さそうに理由を語る。
その内容は技術者が足りないので技術部に転属しないか?
私達はシーンと静まり返る。だって、受付嬢として入社したのに難しい技術部に入る人なんて居るわけない。ほら、周りを見渡しても『私』以外は誰も手を上げていなかった。
「……君。名前は?」
「今井カナです。未経験なんですけど、私にも出来ますか?」
私の目を見て神下部長は言った。
「もちろん出来る。今井くん、さっそく転属の手続きをしよう」
「はい!」
私が受付嬢から技術部に移った大きな理由。
制服が着てみると似合わない。
技術部は服装も自由で過ごしやすいみたい。
転属手続きをしている時、神下部長の口にした言葉だけが気になった。
「新部署で怖い先輩がいる」
後悔しちゃった―。
あー! もう!!!
先輩だけが心配だぁー!
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「ムズいなー」
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私の目を見て神下部長は言った。
「もちろん出来る。今井くん、さっそく転属の手続きをしよう」
「はい!」
私が受付嬢から技術部に移った大きな理由。
制服が着てみると似合わない。
技術部は服装も自由で過ごしやすいみたい。
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